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2008年8月

2008年8月31日 (日)

「金魚の飼い方 附・熱帯魚」 木村四郎 大文館書店 昭和37年

「金魚の飼い方 附・熱帯魚」 木村四郎 大文館書店 昭和37年6月10日発行 B6版 270ページ 定価280円

 著者は東京井之頭自然文化園長で、この本の他に昭和15年に「金魚の飼ひ方」を博文館より出している。

 本書は表紙や扉に大文館版と記述してあることから、異なる出版社あるいは自費出版の新装版かもしれない。

 また、「附・熱帯魚」とあるが175~270ページと決して附属的なものではなく、結構良く書かれている。特に最後についている「熱帯魚の種類と飼育器具の価格表」には「これですべて分かります」と記述してあり、可成り詳細に値段を調べてあり、文献としても有用である。

構成

口絵
序に代えて 金魚の趣味
目次
 金魚編
  金魚という名前の起源
  金魚はいつ頃日本へ来たか
  金魚の流行史
  金魚に関する文献
  金魚飼育の現況

  金魚の形態
  金魚の種類
  金魚の習性
  金魚を飼う場所
  金魚と水の関係

  金魚と水草
  金魚を飼う道具
  金魚の餌とその与え方
  金魚の遺伝と雑種・変種について
  金魚を繁殖させるには

  金魚の淘汰と選別
  金魚の害敵とその防ぎ方
  金魚の病気と治療
  金魚の飼い方いろいろ
  金魚の観賞用器具

  金魚の王様「らんちゅう」の一年中の飼い方心得
  金魚屋の開店案内
  金魚の売れる時期
  金魚の輸送について
  金魚の品評会
  金魚の食用と薬用のこと

 熱帯魚編
  熱帯魚飼育の始まり
  日本での熱帯魚の飼育
  科学すると同時に心の糧に
  興味ある熱帯魚の習性
  熱帯魚を飼う準備

  水草の働きと種類
  保温器と保温の方法
  熱帯魚の種類と解説
  熱帯魚の餌
  水槽の掃除と消毒
  害虫と病気について
  熱帯魚の種類と飼育器具

---メモ---
西暦1962年=昭和37年
関連本

2008年8月30日 (土)

「ハス」 大賀一郎 その3

本文続き

 第11節 ハスは在来か渡来か
  古典にあらわれたハス
  ハスの語源
  ハスの化石
  在来説と渡来説
  ハスの伝来と仏教
  ハスの在来説を確証するには

 第12節 ハスイト織について
  ハスと藕絲(ぐうし)
  採絲の方法
  採絲の量
  採絲の時期
  藕絲織
  我が国に見られる藕絲織
  輓近に於ける藕絲織

 第13節 ハスイトの育児観音と弘法大師像
 第14節 ハスの化石の発見
 第15節 ハスの名画と受蓮家

第2章 わが師・わが共
 第1節 内村先生の思いでの数々
  ※内村先生とは内村鑑三のことです。

 第2節 哲人三谷隆正君に思う

第3章 思い出すまま
 第1節 府中のケヤキ並木
 第2節 府中の生活
  戦火から
  教師生活
  府中の家
  東京の家と府中の家
  府中へ移る
  府中最初の知人
  旧居消失の思出
  府中の感謝会と霊交会
  奇縁の書「デンマルクの話」と田島新助君
  聖書研究会
  私の一身上の岐路と府中町の同情
  府中の家を去る日来る
  後記

 第3節 半生涯の思い出
  内村鑑三先生のことども
  東大より八高へ
  満州植物の研究
  留学の前夜
  欧米留学三年
  帰朝後-奉天移住-学位
  満州事変と退満
  むすび

あとがき ※全文書いておきます。

 私は今年喜寿を迎えた。還暦の日には、「なぁに」という感があったが、今日になって、はじめて老い覚えるようになった。

 若い日に口ずさんだ雲井竜雄作の「妻は病床に臥し、子は飢えに泣く・・・・・」と叫びながら、回天の事業を望んだ半生は過ぎたと、しみじみ思う。今は妻もなく、子もない。家もなく、財もない。ただ静かに、よき友と天とに養われている。なお学はすてられない。ハスの事、マンダラの事、古代織物の事、ケヤキ並木の事など、問題は山積みしている。

 私は、これらの山積みとなっている未完了の業をあとにして、遠からず、この世をはなれ、永遠の故郷に帰るのであろう。

-----メモ-----
輓=バン ひ・く

これでこの本の紹介は終わりです。

2008年8月28日 (木)

「ハス」 大賀一郎 その2

表紙
ハスの花を見ている著者の白黒写真

遊紙の後に和紙にハスの葉拓

扉の裏に先の葉拓の葉脈を解説

口絵 以下白黒写真
二千年ハスと著者
二千年前の美しい姿そのままに 満開の「大賀ハス」
見事な八重ハス「蘆山白」の写真

二千年の眠りより覚めて 「大賀ハス」の実の発芽生長
 1951年3月30日と1951年4月6日出土の実
 検見川出土の丸木舟と共にあったハスの果託
 発芽生長の第0日から第6日までと第45日目の写真
ハスの花の咲き方
 一日を3時間毎に8枚の写真を4日分で蕾から散花までの写真と解説

  • 苦難の道は人生である。・・・・・私にとって、それは実は荒野である。・・・・・私はこの処女作を世におくるにあたり、感慨無量なものがある。

本文
第1章 ハスを語る
 第1節 種子の寿命 我が夢
  ミイラ小麦
  種子の寿命
  南満州フランテンの古代ハスの実
  千葉県滑河出土の古代ハスの実
  千葉県検見川泥炭地の発掘

 第2節 三つの心配
  ハスの実の長寿
  ハスの果実と果託
  検見川の作業
  三つの心配

 第3節 古ハスの果実の発見
  上野不忍池の古ハスの果実
  丸木船と古ハスの果実
  千葉県滑河出土の古ハス
  滑河出土の古ハスの果実から発芽した幼植物の不測死
  千葉県検見川の古ハスの果実の発掘
  発掘の状況
  発掘の発表とその後

 第4節 死滅を知らぬ生命
  古ハス研究の思い出
  古ハスの実
   1,南満州フランテンの泥炭地から出土したもの
   2,大英博物館所蔵のもの
   3,東京上野不忍池の泥土中より採集したもの
   4,千葉県滑河付近出土の須恵器中にあったもの
   5,千葉県検見川遺跡泥炭層の地下二十尺の所から出土したもの

  年代の推定
  ラジオ・カーボン・テスト

 第5節 蓮の実の年代とラジオ・カーボン・テスト
  チェニー博士と私
  検見川出土の丸木舟のラジオ・カーボン・テスト
  むすび

 第6節 「チェニーの実」と「大賀ハス」

 第7節 「大賀ハス」ハンブルグに行く

 第8節 不忍のハス
  不忍池には、何時頃からハスがあったか
  不忍のハスは誰が移植したか
  このハスは何処から移植したか
  不忍のハスの変遷
  不忍のハスの品種
  ハスの品種の弁別
  蓮花百種
  不忍の将来

 第9節 観蓮節の由来
  ハスは夏の花の太宗
  中国の観蓮節
  我が朝の蓮葉宴と観蓮節
  奈良朝の蓮葉の宴
  盂蘭盆会(※うらぼんえ)
  徳川時代の観蓮節
  観蓮節の時期
  芙蓉と芙蓉峰

 第10節 ハスの開花音
  まえおき
  開化音に関する文献
  ハスの開花には爆音なし
  聴音の実験
  いわゆるハスの開花音とはなんぞや
  むすび

2008年8月27日 (水)

「ハス」 大賀一郎 内田老鶴圃 昭和35年

「ハス」 大賀一郎 内田老鶴圃 昭和35年8月20日発行 定価280円 B6版 238ページ

 本書は「古代ハス」あるいは「大賀ハス」で有名な大賀一郎氏の著書である。同氏はその後昭和40年に「ハスと共に六十年」をアポロン社より出版している。(実は出版1ヶ月前に亡くなった)。

 この中で「ハス」の初版は昭和29年に忍書院から自費出版に近い形で出版された「ハスを語る」であり、「ハス」はその改題新装版であると記されている。

 当時ハスを育てていた自分は、先に「ハスと共に六十年」を読み、その後この「ハス」を見つけて、逆の読み方をしたが、紹介は出版順に「ハス」の方を先にします。

 また、近年の本で「古代蓮 大賀ハスと行田ハス」と言う本には、大賀氏と対峙するハスの研究者である豊田清氏の話が展開されているが、話の種的にはありかなと思う。

 因みに、ハスについては学者である諸氏の良い本が出版されているが、スイレンについての研究書はないのである。

構成

口絵

目次
 第1章 ハスを語る
  種子の寿命 我が夢
  三つの心配
  古ハスの果実の発見
  死滅を知らぬ生命
  蓮の実の年代とラジオ・カーボン・テスト
  「チェニーの実」と「大賀ハス」
  「大賀ハス」ハンブルグに行く
  不忍のハス
  観蓮節の由来
  ハスの開化音
  ハスは在来か渡来か
  ハスイト織について
  ハスイトの育児観音と弘法大師像
  ハスの化石の発見
  ハスの名画と受蓮家

 第2章 わが師・わが共
  内村先生の思いでの数々
  哲人三谷隆正君に思う

 第3章 思い出すまま
  府中のケヤキ並木
  府中の生活
  半生涯の思い出

あとがき
奥付

---メモ---
西暦1960年=昭和35年

関連書籍

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2008年8月26日 (火)

「神戸の淡水魚」 大前泰男 その5

本文続き
※稀少魚種の場合、特定できる河川・地名等は伏せました。

第2章 神戸の外来魚

  • 外国の魚が、日本の自然の中にすみつくのは、種類が増えて、習性の異なる魚が混じり、自然がある面で豊になることは事実だと思う。

    しかし、そのために今までそこにすんでいた魚たちが少なからず影響を受けていることも事実だと思う。

  写真解説で
   オオクチバス → オイカワ
   タイリクバラタナゴ → ニホンバラタナゴ
   カダヤシ → メダカ

第3章 ボテジャコ今昔

  •  ボテジャコと呼ばれる魚がいる。主にタナゴ類(主にアブラボテ)を呼ぶときの呼び名である。

    須磨区の小川(側溝)には多数泳いでいたがすっかり住宅街に変わってしまっている。北区の池でも、かつては多数の二枚貝とアブラボテがとれたが、それもうそみたいに変わりつつある。
    現代ではとって(釣って)捨てられる魚といえばブルーギルといえるだろうか。

第4章 フィールドへ出かけよう
 持ち物と服装がイラストで紹介。
  持ち物

  • 地図、ノートと鉛筆、ビニール袋、輪ゴム、雨具、水筒、タオル、魚の入れ物、エアーポンプ

  魚をとる道具
    もんどり(セルビン)、手網、サデ網

  • 魚を持ち帰るときは夏場特に気を付けたい。オイカワは特に弱いので、はじめにアイスパックを入れて水を冷やして持って帰ると、生きていることが多い。

 明石川へ採集にいこう

  • 2箇所写真入りで特定できる場所、採集できる魚種を紹介している。

 住吉川へ採集にいこう

  • ここも2箇所写真入りで特定できる場所、採集できる魚種を紹介している。

第5章 神戸の淡水魚を飼育しよう
 用意する物をイラストで紹介
 飼育法をエサ、酸素、光について解説
 飼育の難しい魚について

  •  冷水を好むアカザやタカハヤは夏場30度を超えると弱るので難しくなる。
     オイカワは酸素を多く消費するので、エアーレイションは強めにすることが大切。
     オヤニラミは激しく争うので、一匹飼いが一番よい。

第6章 放流魚について

  • 身近な川に渓流魚がすむことで住環境の良さが味わえたり、子供たちが水に濡れながら大喜びで魚を追いかけ自然の中ですごす意義も大きいといえる。
    しかし、水があれば魚は喜ぶというものではない。やはり放流の基準はその場所で繁殖できることと、他の魚への影響を考えて放したいものである。

第7章 むすびにかえて
 「神戸の淡水魚に未来はあるのか」

  • 河川改修とブラックバス問題を取り上げ、実は魚の問題だけでなく、私達の問題でもあるとしている。そして魚とともに人間に未来がありたいと願うのは私の強い希望である。と結んでいる。

第8章 神戸の淡水魚生息地域別一覧表

  • 神戸市内の河川と運河名を横軸に、縦軸に先に紹介した37種の魚種名を書いて、河川ごとの生息している魚種がわかる表になっている。

第9章 分布図

  • イラスト風の地図に河川が書かれ、流程にそって生息魚種名が引き出しで記入されている。これを4ページにわたり記載。

参考文献
 目次にはないが参考文献が20載せてある。
 ※古書を購入するとき非常に参考になる。

第10章 あとがき

  • 川や池の様子が変わり、そこにすむ魚たちも年月とともに変わっていくのはある程度自然であり、やむを得ない。
    人の手によって環境の悪化を招き、そこにすむ魚たちが一時的に減少しても、自然の浄化力と人々の努力によってフィードバックされていく。

    あの琵琶湖でさえ50種あまりの生息数であり、神戸の自然はまだまだ捨てたものではない。(前段で神戸は37種と言っている)

    神戸の豊かな自然をこれからも残すために神戸の市民はもっと神戸の河川に目を向けて愛着をもってもいいのではないだろうか。

裏表紙の写真はムギツク

これでこの本の紹介を終わります。

2008年8月25日 (月)

「神戸の淡水魚」 大前泰男 その4

本文続き
※稀少魚種の場合、特定できる河川・地名等は伏せました。

 第5節 外国からきた魚 5種
  33,タイリクバラタナゴ(コイ科)

  • 日本へは1942年にハクレンなどの他も魚に混じって入ったものらしい。
    各地に放流されニホンバラタナゴと競合して勢力を伸ばしてきている。また、両種の交雑化がすすみ純粋のニホンバラタナゴの減少が広い範囲でおこっている。

    神戸市内では明石川と武庫川に生息する。

  34,カダヤシ(グッピー科)

  • ボウフラ退治のため1913年、北アメリカから移入された。蚊よりも日本のメダカを絶やすという皮肉な面があらわれている。

    神戸市内では兵庫運河に生息している。兵庫運河は淡水と海水の混じった場所である。

  35,カムルチー(タイワンドジョウ科)

  • 1923~1924年に朝鮮から日本に持ち込まれたのが最初で、今では本州・四国・九州各地の平野の池や沼、川に広く分布している。
    食用になるが寄生虫を持っていることがあり注意したい。

    神戸市内では1河川を中心として、その回りの池や沼に生息している。

  36,オオクチバス(バス科)

  • 一般にブラックバスと呼ばれ、1925年に北アメリカから移入さた。
    このブラックバスは、そこにすむ在来の日本淡水魚をはじめ、大型甲殻類、水生昆虫などを飽食し、絶滅あるいは減少の危機に追いやり、各地で深刻な問題となっている。

    神戸市内でも昭和50年代後半以降、急速に広まってきている。武庫川をはじめ、各地の貯水池や明石川などで繁殖している。

   オオクチバスの産卵
    イラストで半ページを使い説明

   オオクチバスの脅威

  • 神戸市内のとある貯水池でのオイカワとブラックバスの捕食の様子を写真で解説。

   オオクチバスの魅力
    1,スポーツ・フィッシング
    2,グルメ

   オオクチバス料理のアラカルト
    1,さしみ
    2,バター焼き
    3,フライ
    4,空揚げ

  37,ブルーギル(バス科)

  • 1960年に北アメリカから移入されたが、現在では関東・関西・四国の各地に広く分布している。ブラックバスほどではないが、害魚とされている。

    西区に点在する池や明石川水系にすむ。また北区では武庫川をはじめ各地の池にも必ずといってもいいほどすみはじめている。

2008年8月24日 (日)

「神戸の淡水魚」 大前泰男 その3

本文続き
※稀少魚種の場合、特定できる河川・地名等は伏せました

 第3節 澱みを好む魚  11種
  17,ヒガイ(コイ科)

  • タナゴのように淡水二枚貝に産卵する。しかし、二枚貝がないときは小石の下などに産卵する場合もある。神戸市内では二枚貝がないのに繁殖しているよい例である。
  • 市内では1河川の中流にすむ。ここにはブラックバスも多数すんでおり、脅威にさらされている。

  18,タモロコ(コイ科)

  • 川の下流や池・用水路など、水の濁った流れのゆるやかな所のすんでいる。
    ホンモロコに似るが体がやや太く円味をおびてずんぐりしている。
    明石川やその付近に普通に生息している。

  19,モツゴ(コイ科)

  • クチボソとも呼ばれる。口ひげはない。
    川の下流や平野の池や沼にすみ、流れのない泥底を好む。
    北区や西区の水の汚れの目立つ川や池に多数生息する。

  20,コイ(コイ科)

  • 野生種と飼育品種との交雑もすすみ、判別できない個体もふえている。
    神戸市内では、各地の池に釣り用として放流されている。

  21,ゲンゴロウブナ(コイ科)

  • もともとは琵琶湖だけに生息していた植物プランクトン食のフナである。
    ヘラブナと呼ばれ、釣りの対象魚として人気が高い。

    神戸市内でも釣り用に各地の池に放流されている。
    北区ではギンブナとの交雑種らいいものが多数混じっていた。

  22,ギンブナ(コイ科)

  • 雄の数が極端に少なく、コイ・ドジョウなど他種の精子を刺激剤として、人工処女生殖を起こさせることができるらしい。
    神戸市内の各地の川や池に普通に生息している。

  23,ヤリタナゴ(コイ科)

  • 川が平野部をゆっくり流れるところや用水路にすむ。藻類を主に食べるが雑食性で、イトミミズやミジンコなどの動物食も喜んで食べる。
    神戸市内では1河川の下流に生息している。ここはタイリクバラタナゴも混じる。

  24,アブラボテ(コイ科)

  • ボテジャコの愛称で、食用にもされず、獲れても喜ばれずの不遇な魚だったが、最近はめっきり姿を消した。

    神戸市内では1河川に生息する。以前は捨てられるぐらい多数獲れたが最近は著しく減ってきた。

  25,ドジョウ(ドジョウ科)

  • 流れのほとんどない泥底を好み、底生藻類やその分解物を泥土とともに吸いこんで食べる。
    市内では明石川をはじめ、池や水田でときどき見られるが、最近その数が少なくなってきている。
    生田川や都賀川にもすむが、放流の生き残りかもしれない。

  26,マナマズ(ナマズ科)

  • 魚のくせに鱗がない。
    神戸市内では明石川や点在する池などに多く生息している。

  27,メダカ(メダカ科)

  • 全国的に減少してきているが、知名度は最も高く、身近にいないのによく親しまれている。
    明石川水系を中心に、まだ広い範囲にすんでいる。
    メダカの産卵を2ページにわたり写真とイラストで説明。

 第4節 汽水にすむ魚  5種
  28,ウナギ(ウナギ科)

  • 主に夜間活動し、昼間は砂にもぐっているか岩かげに潜んでいる。
    神戸市内では海から遡ってきた20cm前後の稚ウナギを河口付近で時々見かける。

  29,ボラ(ボラ科)

  • 出世魚といわれ、全長4cmまでをハク、4~18cmをオボコ、18~30cmをイナ、30cmを越すとボラという。さらに40cm以上に成長したのはトドと呼ばれる。
    稚魚は河口に多数群れ、石についた藻類を食べている。
    神戸市内でも明石川や都賀川などの河口付近から下流にかけて見かける。

  30,カワアナゴ(ハゼ科)

  • 川の下流から、汽水域にかけてすみ、水の流れのゆるい泥底を好む。ふ化した仔魚は、海に下って遊泳生活を送る。
    市内の1河川の下流でたまにとれることがある。

  31,ゴクラクハゼ(ハゼ科)

  • ヨシノボリによく似ているが、ほほに複雑なミミズ状斑があることや、腹の吸盤が縦長でヨシノボリほど吸着力が強くない点、体の側面、縦一列に青く光る点斑があることで区別される。
    主に河口付近から川の下流に生息するが、中には湖や池で一生を過ごすものがある
    水槽では、吸盤が強くないので底にいる事が多い。

    神戸市内の池にいる。この池は今では魚のすめない川と細々とつながっている。

  32,ミミズハゼ(ハゼ科)

  • ウナギより頭が平らたくて、つぶれたようになっていて別名「あたまひしゃげ」と呼ばれる。
    主に河口から汽水域に入り、小石混じりの場所を好む。
    神戸市内では1河川で多く獲れる。

2008年8月23日 (土)

「神戸の淡水魚」 大前泰男 その2

表紙
カワムツ


オオクチバス

魚の各部の名前とはかり方
 イラストで説明

魚の模様とすじ
 間違えやすい縦条、横帯をイラストで説明

川の瀬と淵をイラストで説明

本文
第1章 神戸の淡水魚
 はじめに

  • ・・・・・清流魚が減っていくことは、水が悪化しつつあることを彼らが告げているのです。・・・・。

本文での構成は左ページに生体写真と説明で、説明は和名、科名、一般的な解説、日本での分布、学名となっている。
右ページは1/50,000の地形図に生息場所を赤でプロットし、生息河川の写真、市内での生息状況の説明となっている。

※稀少魚種の場合、特定できる地名等は伏せました。

 第1節 清流を好む魚  7種
  1,アマゴ(サケ科)

  • 神戸市内のアマゴの放流は、住吉川、生田川で行われている。住吉川の上流に放流されたものは、この川に定着している。生田川では定着しているかどうかはわからない。

    アマゴの住む場所は、かつて新聞に公表されたが、その直後、心ない人によって取り尽くされてしまったことがあった。

  2,アユ(キュウリウオ科)

  • 生田川や都賀川でその姿を見かける。

  3,タカハヤ(コイ科)

  • アブラハヤに似ているが、タカハヤは尾柄が太く、体色が茶かっ色であることで区別される。水槽で飼ってみると、アブラハヤの方がスマートである。

    六甲山地の川や山あいの池にすんでいる。住吉川にもすんでいる。

  4,カワムツ(コイ科)

  • 別名「アカムツ」と呼ばれる。白焼きより唐揚げがおいしい。
    明石川のような平野を流れる場所より、山あいを流れる所に好んですむ。

  5,ムギツク(コイ科)

  • やや下向きの姿勢で泳ぎ、ちょうど麦をついている格好に似ているので名付けられた。付け焼きがうまい。
    市内の川の一部で見つかっている。

  6,アカザ(ギギ科)

  • 水質が悪くなるといなくなるので、自然度判定のよい生物指標種になされている。
    背びれ、胸びれ毒の棘をもつ。

    神戸市内に生息している。

  7,オヤニラミ(スズキ科)

  • いわゆる淡水魚マニアの中では人気の高い魚である。
    えらぶた後方に、目と同じような斑紋があり、「四つ目」というあだ名もここからついている。

    市内の川の貯水池付近にすんでいるが、これは放流されたものである。
    しかし流れ込みの所にブラックバスがいる。

    オヤニラミの習性と採集
     ※採集圧防止のため省略。

 第2節 平瀬に多い魚  9種
  8,オイカワ(コイ科)

  • 水槽で飼育すると酸素欠乏で死ぬことがよくある。
    神戸市内のほどんどの河川にすんでいる。

  9,カマツカ(コイ科)

  • 西区と北区の河川にすむ。浅い川では、8月カマツカの仔魚が砂底にたくさん生息しているのが確認できる。

  10,イトモロコ(コイ科)

  • 川の中流から下流の流れのゆるやかな底の方に好んですむ。
    神戸市では、わずかに1河川の一部で見つかっているだけである。

  11,スジシマドジョウ(ドジョウ科)

  • 小型ながらスマートで美しく、ひれがとがっていて泳ぎも素早い。驚いたときに砂底によく潜る。
    神戸市内の1河川に生息している。河川改修や宅地開発などで水がよごれ数は著しく減少した。

  12,シマドジョウ(ドジョウ科)

  • スジシマドジョウによく似るが、シマドジョウは体側の縦すじが点列型でスジシマドジョウは連続線になっているので区別できる。砂の中に潜るのはスジシマドジョウほど上手くない。
    雌は雄より大形になり、産卵期は4~6月。
    神戸市内では1河川に生息している。たくさんはいない。

  13,ハゲギギ(ギギ科)

  • 岩かげや石の下にひそんでいる。水槽内では、同じぐらい大きさの魚を殺してしまうことがある。
    胸ひれの棘は大きく、刺されると激しい痛みを味わう。

    市内では明石川、淡河川(おおご)、武庫川に広く生息する。食物連鎖の頂点に立つ魚である。

  14,ドンコ(ハゼ科)

  • 小石や砂の多い所を好む。湖や池にも生息する。
    神戸では明石川、淡河川、志染川など市内の各河川に生息している。

    ドンコの産卵
    写真と過程が2ページにわたり解説されている。
    親は時々鳴き声を出す。鳴き声は2種類あって、「グーーーッ」と長くのばすのと、「グーッグーッグーッグーッ」と短く切って鳴くときがある。
    卵を保護している夜間、毎日のようにその声が聞こえてくる。

  15,ヨシノボリ(ハゼ科)

  • 日本全国の河川や湖沼に最もポピュラーに分布するハゼの一種である。湖沼陸封的なものから、川と海を往復する両側回遊的なものまである。

    神戸市内でも各地に広く分布している。武庫川では10cmをこえるヨシノボリがいる。池にすむものは矮小化下ものが多い。

    ヨシノボリの型
    流域によるすみ分け、体の斑紋などに違いがあり、いろいろな型に分けられる。
    横斑型、黒色型、るり型、黒色大型、橙色型(とうしょく)
    神戸市内のヨシノボリは橙色型である。

  16,カワヨシノボリ(ハゼ科)

  • 河川の中流から上流にかけてすみ、れき底に好んですむ。本種は一生を淡水でおくる。
    ヨシノボリとの区別は、胸びれ条数が15~17本でヨシノボリの19~22本と比べて少ないのと、卵が大きいことで区別される。

    神戸市内では山あいを流れる川の上流に多く生息する。生田川でも、杣谷(そまだに)でも、石楠花谷でも、六甲山を源とする流れのある所はどこにでもいる。

    カワヨシノボリの産卵図
     1ページにイラストで説明

    カワヨシノボリの教材化
    産卵が容易なことなどで小学校の「魚の産卵」の教材の素材として利用できる。
    メダカと比較した表を掲載。形態、雌雄の見分け方、産卵ふ化、成熟年月、寿命

    メダカと比べて特徴的な点は
    • 1,全長が大きいので観察しやすい。
      2,雌雄の見分けが容易。第一背びれの大きさがはっきり違う。
      3,産卵・ふ化は難しいが観察しやすい。メダカの卵の6倍。守る姿が情操教育となる。
      4,魅力ある生態。なわばり、石の下の巣作り。
      5,神戸市内での分布域はヨシノボリを加えるとメダカより広い。

2008年8月22日 (金)

「神戸の淡水魚」 大前泰男 神戸市立教育研究所編 昭和63年

「神戸の淡水魚」 大前泰男 神戸市立教育研究所編 昭和63年10月15日発行 1300円 A5版 115ページ 神戸の自然20

この本は神戸の自然シリーズとして出版された本で、この他にシリーズ15に「神戸の水生植物」がある。

各魚種毎に生体と生息地の美しい写真、そして生息箇所の地図が載せてあり、図鑑としても楽しめる。

著者は小学校の教諭である。
本書は古くはないが、地域出版物であるためその数は少なく、またこの手の本を所有する人は手放さないため、古書界ではあまり見かけない。

構成

目次
 第1章 神戸の淡水魚
 第1節 清流を好む魚  7種
 第2節 平瀬に多い魚  9種
 第3節 澱みを好む魚  11種
 第4節 汽水にすむ魚  5種
 第5節 外国からきた魚 5種

 第2章 神戸の外来魚
 第3章 ボテジャコ今昔
 第4章 フィールドへ出かけよう
 第5章 神戸の淡水魚を飼育しよう
 第6章 放流魚について
 第7章 むすびにかえて
 第8章 神戸の淡水魚生息地域別一覧表
 第9章 分布図
 第10章 あとがき
奥付

目次にはありませんが、「はじめに」と「参考文献」、そして全シリーズの書名と著者名が載せてある。

-----メモ-----
1988年=昭和63年
関連本 地域本

2008年8月20日 (水)

紹介書名リスト

紹介書名リスト  令和5年(2023)6月10日更新

カテゴリー名
 日付(バックナンバー検索用)
 紹介書名

  NEW
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2023-05-20~2023-06-10
「シジミ貝からの伝言」 藤原次男 鉱脈社 1995年

2023-04-29~2023-05-13
「小鳥と金魚の飼養法」 高野芳雄 宋孝社 昭和8年

2023-03-18~2023-04-22
「新しい飼育法 熱帯魚」 近藤覚 土屋書店 昭和46年

2022-10-22~2022-11-26
「出雲市のため池調査」 水の中に生える植物 出雲市 平成30年

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02,昭和初期 熱帯魚

 2017/04/01~2017/05/10

 2011/07/08~2011/07/15

 2010/10/22~2010/10/28

 2008/05/28~2008/05/30

 2008/05/11~2008/05/27

 2008/03/30~2008/04/05

 

03,昭和10年代 熱帯魚
  まだありません

 

04,昭和20年代 熱帯魚

 2008/06/29~2008/07/04

 2008/06/12~2008/06/18

05,昭和30年代 熱帯魚

 2011/01/04~2011/01/15

 2009/01/25~2009/02/01

 2008/11/20~2008/11/27

 2008/08/31~2008/09/07

  2008/05/31~2008/06/06

 2008/04/27~2008/05/02

06,昭和40年代 熱帯魚

 2023-03-18~2023-04-22
 「新しい飼育法 熱帯魚」 近藤覚 土屋書店 昭和46年

 2019/02/10~2019/02/2

 2016/11/19~2016/11/23

 2015/09/12~2015/10/25

 2014/03/15~2014/03/23

 2012/12/28~2013/01/02

 2009/03/23~2009/03/28

  2008/09/08~2008/09/12

 2008/08/17~2008/08/19

 2008/08/06~2008/08/08

 2008/07/10~2008/07/12

 2008/05/06~2008/05/09

 2008/04/05~2008/04/17

10,フィッシュマガジン

 2010/09/11~2010/09/18

 2010/08/30~2010/09/05

 2010/08/22~2010/08/28

 2010/03/24~2010/04/05

 2010/03/17~2010/03/22

 2010/01/19~2010/01/22

 2010/01/11~2010/01/18

 2009/12/30~2010/01/07

 2009/12/24~2009/12/30

 2009/08/10~2009/08/14

 2009/07/23~2009/08/05

 2009/07/16~2009/07/20

 2009/06/11~2009/06/24

 2009/01/07~2009/01/13

 2008/11/05~2008/11/10

 2008/09/13~2008/09/18

 

11,アクアライフ

 2022-02-05~2022-03-06
 「アクアライフ」 昭和56年7号月 通巻24号 第3巻7号

 2022-01-09~2022-01-29
 「アクアライフ」 昭和56年6月号 通巻23号 第3巻6号

 2021-12-04~2022-01-01
 「アクアライフ」 昭和56年5月号 通巻22号 第3巻5号

 2021-10-31~2021-11-27
 「アクアライフ」 昭和56年4月号 通巻21号 第3巻4号

 2021-04-17~2021-06-27
 「アクアライフ」 昭和56年3月号 通巻20号 第3巻3号

 2013/11/25~2013/12/07

 2013/11/10~2013/11/21

 2013/10/29~2013/11/05

 2012/05/09~2012/05/14

 2012/04/25~2012/05/07

 2012/04/16~2012/04/23

 2011/06/04~2011/06/13

 2011/05/25~2011/06/01

 2011/04/13~2011/05/23

 2010/02/14~2010/02/19

 2010/02/08~2010/02/12

 2010/02/03~2010/02/08

 2010/01/30~2010/02/02

 2009/09/29~2009/10/05

 2009/09/24~2009/09/28

 2009/09/23~2009/09/20

 2009/01/19~2009/01/21

 2009/01/14~2009/01/19

 2008/08/12~2008/08/15

12,その他の雑誌(熱帯魚)

 2020-02-08~2020-02-27
 「プラタパッド」 1993年10月号 創刊号 通巻1号 鳴美

 2019-11-29~2019-12-21
 「ピチャット」 1997年 4月号 創刊号 モービーディック

 2019-03-23~2019-04-27

 2012/12/22~2012/12/26

 2012/12/14~2012/12/20

 2010/07/25~2010/08/01

 2010/07/20~2010/07/24

 2010/05/19~2010/05/30

 2010/05/13~2010/05/19

 2010/03/03~2010/03/06

 2009/11/10~2009/11/30

 2009/11/06~2009/11/09

 2009/08/27~2009/08/30

 2009/05/22~2009/06/08

 2009/03/30~2009/04/06

 2009/03/09~2009/03/17

 2009/02/12~2009/02/17

 2009/01/02~2009/01/06

 2008/11/28~2008/12/02

 2008/10/31~2008/11/04

 2008/10/15~2008/10/20

 2008/08/02~2008/08/04


15,グッピー本

 2008/09/26~2008/10/05

 2008/07/24~2008/07/31

18,淡水魚

 2020-02-29~2020-03-14
 南米の魚の王様「ペヘレイ」の現状と将来 水産振興第180号(第16巻 第12号) 東京水産振興会 昭和57年

 2019-10-25~2019-11-23
 「鯰百話」特別展 千葉県立大利根博物館 平成6年

 2019/02/28~2019/03/09

 2018/01/27~2018/02/14

 2017/11/22~2017/12/03

 2017/11/11~2017/11/18

 2017/08/26~2017/09/09

 2017/05/27~2017/06/07

 2017/02/22~2017/03/11

 2017/01/21~2017/02/04

 2016/10/19~2016/11/03

 2016/09/28~2016/10/10

 2016/08/24~2016/09/14

 2016/07/02~2016/07/30

 2016/03/12~2016/03/27

 2016/01/20~2016/01/30

 2016/01/03~2016/01/15

 2015/11/28~2015/12/19

 2015/07/19~2015/08/01

 2015/07/10~2015/07/15

 2015/06/27~2015/07/04

 2014/12/06~2014/12/17

 2013/10/09~2013/10/15 

 2013/08/10~2013/08/17

 2013/01/24~2013/01/31

 2012/12/06~2012/12/11

 2012/11/25~2012/12/03

 2012/10/14~2012/10/22

 2012/05/17~2012/05/27

 2011/06/15~2011/06/23

 2010/08/06~2010/08/18

 2010/08/02~2010/08/04

 2010/01/23~2010/01/28

 2009/09/01~2009/09/09

 2009/04/13~2009/05/18

 2009/02/23~2009/03/06

 2008/12/03~2008/12/13

 2008/11/10~2008/11/19

 2008/10/07~2008/10/14

 2008/08/22~2008/08/26

 2008/07/18~2008/07/23

 2008/06/08~2008/06/11

 2008/05/28~2008/05/30

21,水草・水性植物
 2022-10-22~2022-11-26
 「出雲市のため池調査」 水の中に生える植物 出雲市 平成30年

 2022-03-12~2022-03-26
 「池や小川の植物」 中川逢吉 岩崎書店 昭和33年

 2020-01-25~2020-02-01
 植物の自然誌「プランタ」 特集:湿原と植物 2003年7月 第88号 研成社

 2019-08-23~2019-09-07
  植物の自然誌「プランタ」 特集:水辺の植物たち 1999年7月 第64号 研成社

 2019/02/23

 2018/03/21~2018/04/04

 2017/10/22~2017/11/04

 2017/07/19~2017/07/30

 2017/03/20

 2017/02/08~2017/02/18

 2016/08/03~2016/08/10

 2016/06/15~2016/06/26

 2016/02/03~2016/02/13

 2015/10/31~2015/11/22

 2015/01/31~2015/03/02

 2013/08/30~2013/09/15 

 2013/05/29~2013/06/09

 2013/03/05

 2013/03/02

 2013/02/28

 2013/02/26

 2013/02/24

 2012/06/11~2012/06/20

 2010/03/08~2010/03/16

 2009/12/13~2009/12/23

 2009/08/18~2009/08/25

 2008/10/21~2008/10/30

 2008/08/27~2008/08/30

 2008/07/05~2008/07/09

 2008/04/18~2008/04/26

22,金魚

 2023-04-29~2023-05-13
 「小鳥と金魚の飼養法」 高野芳雄 宋孝社 昭和8年

 2021-01-24~2021-02-13
 「金魚の小百科」 蒼海芳雄 金園社 昭和54年

 2019-12-25~2020-01-22
 「日本の金魚」その伝統と美をさぐる 原野農芸博物館 図録第4集 1970年

 2019-05-21~2019-07-27
 「金魚のかひかた」 吉澤寛夫 猟と漁社 昭和五年

 2018/02/17~2018/03/18

 2017/12/23~2018/01/24

 2017/09/20~2017/10/19

 2017/06/10~2017/06/21

 2016/12/17~2017/01/18

 2016/08/13~2016/08/20

 2016/04/29~2016/06/12

 2016/02/20~2016/03/05

 2015/12/23~2015/12/30

 2015/05/23~2015/06/17

 2014/02/20~2014/03/01

 2013/12/21~2014/01/06

 2013/10/23~2013/10/26

 2013/09/25~2013/10/01 

 2013/02/05~2013/02/22

 2013/01/04~2013/01/13

 2012/07/23~2012/08/19

 2012/07/03~2012/07/17

 2012/05/29~2012/06/07

 2011/06/27~2011/07/06

 2010/10/22~2010/10/28

 2010/09/19~2010/10/13

 2010/06/22~2010/07/15

 2010/04/06~2010/05/08

 2010/02/20~2010/03/01

 2009/10/07~2009/11/04

 2009/06/26~2009/07/15

 2009/02/02~2009/02/03

 2008/12/14~2008/12/31

 2008/09/21~2008/09/25

 2008/08/31~2008/09/07

 2008/07/13~2008/07/16

 2008/06/19~2008/06/29


24,その他の本

 2023-05-20~2023-06-10
 「シジミ貝からの伝言」 藤原次男 鉱脈社 1995年

 2022-07-30~2022-09-11
 「タニシ」人工養殖の実際 榑松文雄 農山村文化協会 昭和45年

 2022-04-02~2022-04-30
 「淡水産のエビとカニ」 鈴木廣志 佐藤正典 西日本新聞社 平成6年

 2017/06/27~2017/07/15

 2017/05/14~2017/05/24

 2016/11/06~2016/11/12

 2016/09/17~2016/09/25

 2014/05/17~2014/05/21

 2013/12/10~2013/12/16

 2013/03/09~2013/04/06

 2013/01/15~2013/01/22

 2010/05/31~2010/06/19

2008年8月19日 (火)

「熱帯魚の飼い方殖やし方」 太田邦雄 その4

第7章 予算による飼い方と利殖のための飼い方
 第1節 予算による飼い方

  • 5,000円、10,000円、30,000円でそれぞれ装飾的な飼育と繁殖目的の6パターンを器具から生体を含め紹介している。

 第2節 利殖のための飼い方
  需要に応じた飼育
  珍種の飼育
  研究的な繁殖

第8章 海水魚の飼い方楽しみ方 省略

かこみ記事
 水草の植え方
 魚を買うときの注意
 新しい魚を水槽に入れる時の注意

  • 午前中に入れる → 観察できる時間があるため、争い等に対応できる。
    ストック水槽にて薬浴 → 病気の持ち込み対策
    ショックは避ける → 袋ごとつけてならす

 麻酔のかけ方

  • 麻酔薬はウレタンの0.5%液を用いる。10分もすると効果が現れるから、短時間で処理しもとの水槽に戻す。10~20分で元気を取り戻す。元気がない場合、口にゴム管を入れエラをあらう。

 水中アクセサリー
 殺し屋アーチャー・フィッシュ

  • 人ならぬ昆虫の殺し屋です。一般に飼育されるようになったのは、ごく最近。学術的な報告は200年も前にオランダ人で、シュロッサーというお医者。

 砂と砂利の敷き方
  砂と砂利の混ぜる割合は1:3程度。

 リーフ・フィッシュのかくれみの

  • 生存能力の弱い生物は、競争に勝つためには自分自身を守るという消極的な方法しかない。そこで環境の中に隠して、安全な場所に待避するという方法をとる。これが「ぎ態」です。

    リーフ・フィッシュにはもうひとつ積極的な意味がある。相手を安心させ、エサを採ることである。

 ソードテールの性転換
  稚魚の75%は雌で、成熟すると雌は25%程度に減少する。

 食べられる熱帯魚

  • 温泉地でのティラピア飼育は当初観光目的であったが、あまりによく繁殖し殖えることから、食用として考えられるようになった。

 ネオン・テトラの苦労話

  • フランス人のロバートによってアマゾン支流で発見され、同じフランス人ニールによってネオン・テトラとして発表された。
    アメリカの有名な熱帯魚研究家インネスが、実際にその生息地に探検的採集旅行をして、苦労を重ねた結果、新種である事を確認し、ついにハイフェソブリコン・インネスという学名をつけたといわれている。

    また、日本では1953年頃に、初めて人工ふ化に成功したのが、牧野という人です。

 物の名からつけられた魚の名

  • ライアテール=竪琴、ディスカス=円盤、ペンシル=鉛筆、シーザース=はさみ

 戦う魚ベタ

  • 闘争心の強い品種に改良されてきた。一時、タイでは、この魚の普及を避けて雌の輸出を禁止していたが、フランス人の好事家がこっそり持ち出し、それから全世界で繁殖するようになったといわれている。

 魚の睡眠
 魚の標本の作り方
  1,ホルマリンによる液漬標本

  • 市販されているホルマリン(40%)を約10倍程度に薄めた液を用いる。丁寧に水洗いし、大きな魚は腹部を切開して内部に浸透するようにする。水洗い後完全に水を切って液に魚体を漬ける。

  2,アルコールによる液漬標本

  • 70%程度のアルコールを用いる。ホルマリンより使いやすく危険が少ないが高価である。

  3,色素を長持ちさせる液漬標本

  • 上記方法は黒色素以外、色素が抜けて白色になる。

    ホルマリン200cm3を水1リットルに薄めたものに、硝酸カリ15g、醋酸(酢酸)カリ30gを加えた液に、魚を数日漬けておく。その後取り出したらすぐに、80%のアルコールにつけ、色が出てきたら、水2リットルに醋酸(酢酸)カリ200gとグリセリン400gの液に保存する。

    ※古い本の記述なので、試すときは、よく調べたり専門家の指導のもと自己責任で!!

 デザイン化される熱帯魚

  • タバコのホープの箱のデザインに、スマトラ、ベタ、エンゼルなど5種類が泳いでいる。

    切手の業界では古くから使われている。「世界の魚 切手水族館」という本に多数の熱帯魚切手が紹介されている。
    ※この本もいずれ紹介します。

 魚のストライプ

  • 古くから漁師の間では、頭を上にしてぶらさげた状態を基本にして、タテ、ヨコという呼びならわしがあった。スマトラはヨコじま、アノストマスはタテじま。

 キッスする魚

  • キッシング・グーラミィの行動は、なわ張りを表現する示威行動であろうと言われている。また別の目的としてコケを食べるためとも言われている。

-----メモ-----
醋=サク、ソ、す

以上でこの本の紹介は終わり。

2008年8月18日 (月)

「熱帯魚の飼い方殖やし方」 太田邦雄 その3

本文つづき

第3章 熱帯魚を飼うのに必要なもの
 第1節 水槽の種類と選び方
 第2節 保温器の種類と上手な選び方
 第3節 その他の付属品と選び方

  • エア・ポンプ、フィルター、温度計、網、コケおとし、解剖セット、ゴム管、ガラス管、餌入れ

第4章 一般的な殖やし方
 第1節 魚の発生とは
  メダカの発生過程をイラスト2ページにわたり時間経過で説明。

 第2節 胎生メダカの増殖
 第3節 カラシン科・コイ科の増殖
 第4節 ナマズの仲間の増殖
 第5節 卵生メダカの増殖
 第6節 トウギョ科の増殖
 第7節 シクリッドの増殖

第5章 熱帯魚の種類と飼い方・殖やし方
※ここから各魚種の説明になります。
 第1節 飼い方と増殖の仕方

  • 種の名前はできるだけ通属名を使用。学名は書いてない。

    各魚種の説明には特徴、適温、飼育上の注意点、雌雄の判別法、繁殖、産地、値段を記載。1種1種を丁寧に解説している。特に繁殖の部分がよく記述してある。

 第2節 カラシンの仲間  33種を紹介
 第3節 コイ科の仲間   27種
 第4節 ドジョウ科の仲間  2種
 第5節 ナマズの仲間   12種(内コリドラスが7種)

 第6節 ニシン科の仲間   1種(バタフライ・フィッシュ)
 第7節 卵生メダカの仲間  7種

  • 昔は卵目が安かったのかアルゼンチン・パールは350~900円、バイビティタムは400~800円、チャッペリーは200~500円などと書いてあります。

 第8節 胎生メダカの仲間  6種

  • グッピーの種類としてシングル・ソード、ダブル・ソード、レース、ジャイアント、ベール・テール、ファン・テール、ゴールデン、ライア・テールとし、値段は500~10,000円と幅がかなりある。当時からダブルとライアを分けていたことがわかります。

 第9節 サヨリ科の仲間   1種(デルモゲニー)
 第10節 トウギョ科の仲間  8種
 第11節 スズキの仲間    4種
  バジス、リーフ・フィッシュ、ポリセントラス、グラス・フィッシュ

 第12節 シクリッド科の仲間  14種
 第13節 ハゼの仲間       1種(バンブルビー)
 第14節 チョウチョウウオの仲間 2種(スキャット、アーチャー)
 第15節 トウゴロイワシの仲間  1種(クイーンスランドレインボー)
 第16節 フグの仲間       1種(ブロウ・フィッシュ)

第6章 続々と紹介される熱帯魚

  • ・・・・業界新聞などでは、新しい種、珍しい種を追いかける傾向さえあります。・・・・。

    ※ここは時代考証のためにも魚種名と時代のわかる解説を羅列しておきます。
    イラストは載っていますが学名が記載されていないので、もっと知りたい方は古本屋へどうぞ。

    この本の出版は昭和41年ですから、基準年は西暦1966年=昭和41年です。

 第1節 カラシンの仲間

  • シルバー・ティプス、ナノストマス・トリファシアタス、ナノストマス・マジナタス、レポリナス・ファシアタス(我が国には10年前位に紹介された)、ブルー・テトラ(この2~3年に紹介された)、ピンクテールド・カラシン(輸入されたのが近年)、パイク・カラシン(5~6年前に輸入されています)

    プロキロダス、ペレズ・テトラ(アメリカの業者名を冠して紹介された)、ブルー・ネオン、アレステス・ロンギピンニス(最近の輸入。※平成の今の時代にもほとんど見ないですね)、ヘミオダス・ファシアタス(近年の輸入)

    ダーター・テトラ、シルバー・ダラ、ブルーライン・テトラ、ブラック・ネオン(4~5年前に輸入。※意外ですね)、ブラックライン・アノストマス(※欲しいです)、レッドスポット・ピラニア(5~6年前に紹介された)

 第2節 コイ科の仲間

  • レッドストライプド・ラスボラ(近年飼育されるようになった)、ロージィ・バルブ、バルブス・テリオ、バルブス・ビィタアタス(※ビッタータス)、F・フィッシュ(T・フィッシュの交配種か同種の変種かあきらかにされていない)

    バルブス・ヘキサゾネア(※ヘキサゾーナ)、スポッテッド・アポゴン(混じりで我が国にお目見え)、バルブス・キロダス(名はカラシン科のキロダスからきている)、シルバー・バルブ(輸入は10年前位)

    レッドテール・ラスボラ、ハッチェット・バルブ(※ハチェット)、レッドフィン・シャーク、シルバー・シャーク(数年前に輸入)、レッドシーザース・ラスボラ(※これも見ないですね。欲しい)、レッド・ラスボラ(まだ輸入されても一般にお目見えしていない)

 第3節 シクリッド科の仲間

  • シクラソーマ・カッテライ(ニグロファッシアタムよりブラックバンドが細い)、キーホール・フィッシュ(まだたくさん輸入されていない)、ブラック・エンゼル(作出国はアメリカです。レースはセミブラックと言う)、ペルマトクロミス・タエニアタス(※ペルヴィカクロミス)、ナンナカラ・アノマラ

 第4節 トウギョ科の仲間

  • シクリップド・グーラミィ、コームテール・パラダイス、グリーン・キッシング・グーラミィ(近年別種であることが確認された)

 第5節 その他

  • フラグ・フィッシュ、アフリカン・リーフ・フィッシュ(ごく最近紹介された)

2008年8月17日 (日)

「熱帯魚の飼い方殖やし方」 太田邦雄 その2

この本を読む人のために ※少し抜粋

  • ・・・・・。熱帯魚の手引き書といわれるものは、数少ないとは申しません。ところが、そのほとんどが、あまりにも専門的になりすぎて、初心者にはむずかしすぎたり、反対に、実際に飼育するには、必要なことが説明されていなくて不親切であったりして、私も、常々不満に思っていました。
    ・・・・・これから熱帯魚を飼おうと思う人から、ある程度飼育の経験を持っている人びとにまで向くようにと心がけて思いきって書いたのがこの本です。・・・・・

本文
第1章 熱帯魚を飼う前に
 第1節 熱帯魚の故郷
  世界地図に生まれ故郷を1種1点で図化、ケッペンの気候図で解説
  アマゾン川流域
  インドネシア諸島
  コンゴ盆地

 第2節 熱帯魚の分類
  魚の分類法
   硬骨魚綱分類表
  体の部分の名称と区分
   イラストで説明
   体長
   ひれの種類とき条

  • き条には棘条と軟条の区別があって、棘条は軟条の骨質化したもので、左右対をなしていないし、軟条は左右対をなしていて、関節を持っています。
    棘条数はローマ数字で、軟条数はアラビア数字で表すことと、原則的に体の左側で測定する。

   うろこと側線りん

  • 硬骨魚類は、一般的に円りんまたは、しつりんで覆われている。
    メダカ科、コイ科などは、円りんを持ち、闘魚科、トウゴロイワシ科などは、しつりんを持っている。

第2章 熱帯魚を飼うときの問題点
 第1節 水温と温度調節

  • 熱帯魚の適温範囲図(横軸に温度、縦軸に主な熱帯魚)と日本各地の平均気温表(1931~1960)を掲載

  水槽の中にヒーターを入れる直接法(※原文は水そう)

  • 水量とヒーターのワット数の関係表、サーモスタット・ヒーターの値段表、ポンプの値段表あり。
    ※此の項にはじめて知ったスゴイ記述があります。一番簡単な方法として「電球のソケット部を残して水槽につけて保温する」との事。でも危険を伴いますだって。

  水槽を温室に入れる間接法
   保温箱
    ポリスチロール利用の保温箱のイラスト
   簡易温室
    ビニールを利用した簡易温室のイラスト

 第2節 熱帯魚に最も適した水質
  硬度を測定する
  水素イオン濃度(PH)を変える法
  水道水を使う場合

 第3節 水中の酸素量について
  溶存酸素量と消費酸素量のバランス
   水温と溶存酸素量の表 水温と消費酸素量の表

  水換えはやはり必要
  容器にあった熱帯魚の数と大きさ

  • 30リットルの水量の時、グッピーのような小形の魚で15~20匹、スマトラ程度の大きさの魚で3~4匹位、エンゼルのような大形魚で1~2匹前後というところです。

    水そうの大きさと値段表(ステンレス枠)を掲載。因みに60*30*40で3600円、90*40*45で13000円、150*60*60で70000円、180*90*90で500000円です。

 第4節 光のとり方と水草の関係
  採光と水そうを置く場所
   北に面した窓から60cmから1m程度はなれたところ。
  効果のある照明の方法

  水草の種類と選び方 ※イラストと解説有り

  • サジタリア、バリスネリア、カボンバ、アナカリス、クリプトコリーネ(コルダータが一般的と説明)、ミリオフィラム、ルドウィジア、セラトフィラム、ニテラ

    ハイグロフィラ(1946年ごろアメリカで水そうに配植されはじめ、日本にも近年入ってきた)、アマゾン・ソード・プラント、スパター・ドッグ、ウォーター・スプライト、リシア、ウォーター・レタス、ウォーター・ファン、バナナ・プラント。

    水草の値段表を掲載。クリプトコリーネは200~300円、アマゾン・ソード・プラントは300~3000円。

 第5節 貝類もアクセサリーとして利用
  貝類の色ですが、概してアルカリ性を好み、酸性では色のあせが目立つ。
  ※イラストと解説有り。

  • レッド・スネール(レッド・ラムション・スネール)、オーストラリアン・レッド・スネール、アップル・スネール。

 第6節 餌の種類と与え方
  生餌の種類と採集法 ※解説有り

  • シマミミズ、イトミミズ、ボウフラ、ミジンコ、ブライン・シュリンプ、ホワイト・ウォーム、ミクロ・ウォーム、動物性プランクトン(インフゾリア)、植物性プランクトン(グリーン・ウォーター)

  人工餌の種類と作り方
  理想的な餌の与え方
   一日の回数、量、その他の注意

 第7節 病気の原因と治し方・防ぎ方
  魚の異常による診断法

  • 行動の異常、体の異常、呼吸運動の異常、目の異常、ひれの異常、うろこの異常、口の異常

  病気の種類と治し方・防ぎ方
  ※各病名の項には症状、治療、原因、予防が分けられて解説

  • 白点病、ファンガス、マウス・ファンガス、尾腐れ病、フリュクス、ベルベット、ドロプシィ、そこひ(目の水晶体が薄く濁る)、浮き袋の異常、出目、消化不良、精神的ショック、シムミース(魚の風邪)、チューバキュローシス(魚の結核)

    害虫 ※説明は少ない
    チョウ、ヒドラ、トンボの幼虫(ヤゴ)、ゲンゴロウの幼虫、イカリムシ

 第8節 魚の上手な取り扱い方
  魚の選び方の急所
  魚の運搬法
  水槽の用意の仕方
  魚の上手な移し方
  消毒の仕方

 第9節 水槽の日常管理
  毎日の観察事項
  水槽の管理の問題点

  • 水温、水の白濁、水換え、エアレイション、水の緑変、フィルトレーション、魚に対するショック、水面のごみ

-----メモ-----
棘=キョク、いばら、とげ

「熱帯魚の飼い方殖やし方」 太田邦雄  有紀書房 昭和41年

「熱帯魚の飼い方殖やし方」 太田邦雄 昭和41年9月25日 有紀書房 420円 四六判 221ページ ハードカバー

著者の太田邦雄氏はこの他にも金魚や鯉の飼育書を書いています。古書としてまだまだあります。

構成

まえがき
目次
 熱帯魚を飼う前に
  熱帯魚の故郷
  熱帯魚の分類

 熱帯魚を飼うときの問題点
  水温と温度調節
  熱帯魚に最も適した水質
  水中の酸素量について
  光のとり方と水草の関係
  貝類もアクセサリーとして利用
  餌の種類と与え方
  病気の原因と治し方・防ぎ方
  魚の上手な取り扱い方
  水そうの日常管理

 熱帯魚を飼うのに必要なもの
  水そうの種類と選び方
  保温器の種類と上手な選び方
  その他の付属品と選び方

 一般的な殖やし方
  魚の発生とは
  胎生メダカの増殖
  カラシン科・コイ科の増殖
  ナマズの仲間の増殖
  卵生メダカの増殖
  トウギョ科の増殖
  シクリッドの増殖

 熱帯魚の種類と飼い方・殖やし方
  飼い方と増殖の仕方
  カラシンの仲間
  コイ科の仲間
  ドジョウ科の仲間
  ナマズの仲間
  ニシン科の仲間
  卵生メダカの仲間
  胎生メダカの仲間
  サヨリ科の仲間
  トウギョ科の仲間
  スズキの仲間
  シクリッド科の仲間
  ハゼの仲間
  チョウチョウウオの仲間
  トウゴロイワシの仲間
  フグの仲間

 続々と紹介される熱帯魚
  カラシンの仲間
  コイ科の仲間
  シクリッド科の仲間
  トウギョ科の仲間
  その他

 予算による飼い方と利殖のための飼い方
  予算による飼い方
  利殖のための飼い方

 海水魚の飼い方楽しみ方 ※P.199~221
 かこみ記事の目次
奥付

---メモ---
西暦1966年=昭和41年

2008年8月15日 (金)

「アクアライフ 創刊号」 その2

本の作りは創刊号とあって、今の「楽しい熱帯魚」に似た感じで、突っ込んだ記事は見あたりません。

表紙はアロワナの顔のアップ。

口絵
テトラの水草水槽のポスターが綴じ込みでついています。大きさはA4で4枚分。これにホルスト・キッパー氏のコメントが付して有り。タイトルは「完全な水槽」で、A4ぎっしりの長文です。

本文 ※自分のメモ程度に抜き書。海水魚は除いてあります。

産卵技術の進歩がとうとう青い天使をつくりだした 東博司
 ブルーベールエンゼルの写真と記事。ブルーエンゼルをつくりだすため1970~1976年にかけて、30万匹以上の稚魚を得たがそのうち明らかなブルーの発色があったのは、わずか8個体であった。
これを固定すべくいろいろ試みたが満足する結果が得られなかったので、人工授精を試みたがブルーの形質を持つF1を作り出せなかった。

その原因は精巣が未発達のまま成魚になっていたのである。

グッピークレイジーたちはクリエイティブ感覚に賭ける
 写真と文面は一般的だが、このページに出ている「グッピープラザ エイチョウ」の広告について一言。
グッピーブームが衰退してから数年、或いは数十年後に当時はたしか「英蝶」と漢字で広告が出ていたと記憶しているが、相当な金額のグッピーの広告を出していたのを覚えている。
当時フィッシュマガジンもアクアライフも広告に金額をのせていなかったが、なぜか「英蝶」はグッピーの値段と綺麗な写真広告がでていた。

因みに創刊号の広告写真のグッピーも素人目には綺麗です。

以上で創刊号の紹介は終わりです。

2008年8月12日 (火)

「アクアライフ 創刊号」 1979年8月 マリン企画

「アクアライフ 創刊号」 1979年8月 マリン企画 定価600円 A4版 128ページ

熱帯魚雑誌の歴史は、先に紹介したペットマガジンの創刊は1966年、観賞魚の友は1967年、フィッシュライフはこれ等より少し後になる。
※創刊年は通巻からの推測です。

そしてこれ等の雑誌は熱帯魚ブームの衰退と共に廃刊となったが、1965年に隔月により創刊された「フィッシュマガジンだけが、その後の熱帯魚専門雑誌として生き残ってきた。

その後十数年、専門誌は発刊されなかったが、1979年になって新たな熱帯魚雑誌としてこの「アクアライフ」が創刊され今に至っている。

実はこの年偶然にも、「アクアライフ」以外に発刊された専門誌が他に2誌ある。共に廃刊となってしまったが、ひとつは西ドイツの熱帯魚メーカーであるテトラから「アクアリウムダイジェスト日本語版」が、他方はザ フィッシュワールドであった。

テトラからは会員向けに「アクアリストクラブ」と言う小冊子(内容は可成りいい 全8冊)も1979年に出されている。また「アクアリウムダイジェスト」自体は、それ以前に英語版が発売されていた。

さらに、バブル期には「アクアクラブ」、「エンジョイアクアリウム」、「アクア エントゥ」、「ピチャット」、「peep」、「アクアマガジン」、「アクアイマジン」、「グッピーの世界」が出版され、「楽しい熱帯魚」、「プラダパット」、「アクアジャーナル」、「アクアナビ」と続いている。

上記の雑誌については、いずれ紹介していきたいと思います。

構成
口絵
目次 ※サメの骨格の中に斜めに書いてます。見づらいです。
本文
 AQUA GRAPHICS

  • フロリダの湿原地帯に野生の閃きを見た
    魚たちの夢が躍むアクアティックゾーンに大注目なのだ
    清流に息づく淡水魚の躍動は爽やかな感動を呼ぶ
    波打ち際の儀式 クサフグの産卵風景は生命力が演出するおごそかなドラマだ  

 AQUA FEATURE

  • トロピカルフィッシュは個性あふれるタレントたちなのだ
    僕らの真白な時間割に水族館てやつをでっかく書き込んでしまおう
    都会はとても騒がしい それでものんびり水草トーキング
    いっちゃん最初ではあるけれど タカラガイのキワメツケを紹介しよう

 AQUA TOPICS

  • 産卵技術の進歩がとうとう青い天使をつくりだした
    海底にくり広げられるハゼとエビの奇妙な関係
    ファンタジーの彼方に青い天使が誕生した

 AQUA EVENTS

  • グッピークレイジーたちはクリエイティブ感覚に賭ける
    グッピーコンテストは和気あいあいのハッピーイベント

 AQUA KNOW-HOW

  • ビギナーのための器材ショッピングのカンどころ
    ベテランからビギナーへ 店頭から水槽までのノウハウのカンどころ
    塩っぱい水で魚を飼うための12のカンどころ

 AQUA REPORTS

  • 清らかな空気と素朴な人情が小千谷の錦鯉を造り出す
    小千谷の歴史は錦鯉の歴史 鯉造り一筋に打ち込む人々
    市が尾高校生物部はワイワイガヤガヤ とても楽しいアクアドリームなのです
    毎日食べさす餌だからよーく考えて選ぶのだ

 AQUA DEPERTMENT

  • カニってすごくコケティッシュなんだ
    アフリカ大陸が語るマウスブリーダーの謎
    ムッシュ牧野のアクア・テラリウム学入門
    無理難題 VS 快刀乱麻
    へそ曲がり鈍魚庵の旧刊紹介

-----メモ-----
西暦1965年=昭和40年 西暦1979年=昭和54年
関連本

2008年8月 8日 (金)

「飼育教室 熱帯魚」 渡辺哲夫/飯塚泰二 その3

セクションii 繁殖法のすべて

  • 魚を繁殖させるためには、その魚をベストコンディションで飼育しなければなりません。・・・・・ここでは過去数十年の研究と経験によって得た知識を元に記してみました。・・・・

 A 繁殖のための基本
  1,水槽
  2,水質
  3,産卵床
  4,光線
  5,砂
  6,繁殖に用いられる薬品
  7,稚魚のエサ

 B 繁殖のテクニック
  第1章 胎生魚のふやし方
   1,グッピー
   2,ソードテールの仲間

  • イラストでヴィクトリア・ソードテールとかバンデッド・ソードテールというのが載っています。

   3,モーリーの仲間
   4,バリアタス
   5,プラティの仲間
   6,その他の仲間
    デルモゲニー、ベロネソックス

  第2章 カラシン科のふやし方
   1,ネオン・テトラとそのタイプ
   2,ブラック・テトラとそのタイプ
   3,ペンシル・フィッシュとその仲間
   4,コペイナの仲間
   5,メチニスとそのタイプ
   6,ソードテール・カラシン

  第3章 鯉科のふやし方
   1,ゼブラとそのタイプ
   2,スマトラとそのタイプ
   3,ラスボラの仲間

  第4章 シクリッド科のふやし方
   1,エンゼルとそのタイプ
    エンゼル・フィッシュ交配法
     BA同士の番は殆ど産卵しない

     白A*白A →白A
     白A*VA →白A、VA
     白A*LA →白A、LA
     LA*LA →白A、LA、BA
     LA*VA →白A、VA、LA、LVA

     LA*LVA→白A、LA、BA、VA
            LVA、BVAの全種
     LVA*LVA→  同上

     VA*VA →VA、例外的に白A
     白A*BA →LA
     LA*BA →LA、BA

  • 普通種(白A)、レース(LA)、ブラック(BA)、ベールテール(VA)、レース・ベールテール(LVA)、ブラック・ベールテール(BVA)

   2,マウスブリーダーの仲間
   3,ディスカス
   4,アピストグラマの仲間

  第5章 闘魚科のふやし方
   1,ベタとそのタイプ
   2,パール・グラミーとそのタイプ
   3,キッシング・グラミー

  第6章 卵生めだか科のふやし方
   1,アプロカイルス・リニアータス(※アプロケイルス)
   2,アフィオセミオンの仲間
   3,ノソブランキウスとそのタイプ
   4,フラッグ・フィッシュ

  第7章 その他の種類のふやし方
   1,コリドラスの仲間
   2,レインボー・フィッシュの仲間

  • リーフ・フィッシュ、ポリセントラス、バディス、ハプロステルナム(※ホプロステルナム)、ブラック・バンデッド・サンフィッシュについて少し触れてある。

以上でこの本の紹介を終わります。

2008年8月 7日 (木)

「飼育教室 熱帯魚」 渡辺哲夫/飯塚泰二 その2

口絵
 カラー写真で撮影は何と「グッピーの美」緑書房 の岩合徳光氏です。

 マウスブリーダー(※エジプシャン)の保育写真
 フラミンゴシクリッドの保育写真
 ベタの産卵行動
 グッピーの出産写真

はしがき ※抜粋

  • 本書は熱帯魚の繁殖の専門書としてはわが国初めてで、初級種から高級種までの繁殖法をくわしく分かり易くまとめてあります。

セクション i 繁殖をたのしむ熱帯魚
 ここでも

  • 飼い方はすでに卒業され、いよいよ繁殖法を研究される段階に入られていますから・・・・

    本書はあくまでも繁殖法の本ですから、今までに日本で繁殖したものについて、できるだけ種類と資料を集めたつもりです。

 と言っています。

  • ここでは、繁殖させるにはまず相手を知れという意味で、魚の分類、英名、学名、産地、大きさ、雌雄差、繁殖法(繁殖の要点)を簡単にまとめた。

 第1章 胎生魚

  • グッピー(※ニードルテールグッピーというイラストがあります。)、ソードテール、プラティ、バリアタス、モーリー、セルフィン・モーリー、ベロネソックス、デルモゲニー

 第2章 カラシン科

  • ※繁殖の要点のところでランク付けしてある。高級は上級の意味だと思う。名称のテトラは省略
  • 初級 フレーム・フィッシュ、ヘッド・アンド・テール、ブエノス・アイレス
  • 中級 グローライト、サーペ、ペンギン、レモン、ブラック、プリステラ、モンクホッシャ、ブラインド・ケーブ・フィッシュ、コペイナ・グッテイタ、コペイナ・アーノルディ、ナノストマス・アノマルス、シルバー・テトラ、ブラッド・フィン
  • やや高級 ブラック・ネオン、プルカー、ソードテール・カラシン
  • 高級 ロージィ、カージナル、ペンシル・フィッシュ、シルバー・ダラー、アレステス、コンゴー、メチニス、ピラニア
  • ややむずかしい ネオン・テトラ

 第3章 鯉科

  • 初級 ゼブラ・ダニオ、スマトラ、チェリー・バルブ、ホワイト・クラウド・マウンテン・フィッシュ
  • 中級 ポスト・フィッシュ、クラウン・バルブ、シザース・テール、ジャイアント・ダニオ
  • 高級 ラスボラ(※イラストはヘテロモルファ)
  • ランク無記載 パール・ダニオ

 第4章 シクリッド科

  • 初級 ジュエル・シクリッド、ブルー・アカラ
  • 中級 フェスチバム、セベラム、ファイアー・マウス、アピストグラマ(※ラミレジィ)、エジプシャン・マウスブリーダー
  • やや高級 アストロノータス、オレンジ・クロマイド
  • 高級 レッド・ジェオファガス、ジュルパリ、ペルマトクロミス
  • 無記載 エンゼル、ディスカス

 第5章 闘魚科 ※グラミーの名称省略

  • 中級 シックリップド、パール、ブルー、スネイクスキン、クローキング、アナバス
  • やや高級 ドワーフ
  • 高級 シルバー、キッシング
  • 無記載 ベタ

 第6章 卵生めだか科

  • 初級 アプロカイラス・リニアータス
  • 中級 チャペリィ、ライアテール、バイビテータム、カリウラム、フラッグ・フィッシュ
  • 高級 ギュンテリィ、ラコビィ

 第7章 その他の種類

  • 中級 オーストラリアン・レインボー、クインスランド・レインボー、ポリセントラス、バディス・バディス
  • 高級 コリドラス・パレアタス、コリドラス・ハステータス、リーフ・フィッシュ、ブラック・バンデット・サンフィッシュ

2008年8月 6日 (水)

「飼育教室 熱帯魚」 渡辺哲夫/飯塚泰二 鶴書房 昭和43年

「飼育教室 熱帯魚」 渡辺哲夫/飯塚泰二 昭和43年1月20日 鶴書房 定価380円 B6版 111ページ GRAPHIC SERIES

 この本は一般の熱帯魚飼育書というより、繁殖を主体に書かれている本で、ある意味価値のある本です。GRAPHIC SERIESでありながら写真は少なく殆どイラストで見て楽しむ本ではありません。

 方向性を絞って書かれたためか昭和43年出版にしては、古書界でほとんど見かけない本です。

 著者の渡辺哲夫氏は他に「正しい熱帯魚の飼い方ふやし方」日本文芸社 を著しています。
 一方、飯塚泰二氏はプロブリーダーとして活躍された方で、一時「ノーネイム」というプロ  ショップを営んでいました。ノーネイムのHPは今もありますが、維持は他の方がしているようです。

 また、飯塚泰二氏はもしかしたら「熱帯魚繁殖の実際」 緑書房 の執筆を一部担当していたかも知れません。

 鶴書房からは先に紹介した「熱帯魚の飼い方」 多紀保彦 鶴書房 昭和31年ほか熱帯魚飼育書が数冊出版されています。

構成

口絵
はしがき
目次
本文
 セクション i 繁殖をたのしむ熱帯魚
   第1章 胎生魚
   第2章 カラシン科
   第3章 鯉科
   第4章 シクリッド科
   第5章 闘魚科
   第6章 卵生めだか科
   第7章 その他の種類

 セクションii 繁殖法のすべて
  A 繁殖のための基本
   1,水槽
   2,水質
   3,産卵床
   4,光線
   5,砂
   6,繁殖に用いられる薬品
   7,稚魚のエサ

  B 繁殖のテクニック
   第1章 胎生魚のふやし方
   第2章 カラシン科のふやし方
   第3章 鯉科のふやし方
   第4章 シクリッド科のふやし方
   第5章 闘魚科のふやし方
   第6章 卵生めだか科のふやし方
   第7章 その他の種類のふやし方
奥付

※ i はローマ数字、機種依存文字なので表現を変えました。

---メモ---
西暦1968年=昭和43年
関連本

2008年8月 4日 (月)

「ペットマガジン 1967/7」 その3

金魚飼育コーナー 新井 邦夫
 入梅あけの金魚の飼育と管理
  夏にかけての金魚の成長と褪色
  親魚候補の選択と飼育

 農業祭で受賞した金魚養殖経営者の話

  • 昭和40年、水産部門の受賞者となった奈良県大和郡山市の乾義雄氏の業績紹介。
    氏は昭和2年から農業兼養殖に従事した人で、現郡山金魚養殖組合組合長の職にある。

ムスン(たうなぎ)の記 実吉 達郎

  • ブラジルでムスンという水生生物を知った。日本で中国産ムスン5匹を飼ってみて、まず驚いたのは、むすんはが思いのほか凶暴であり、貪食だということだ。

今月のフィッシュ 編集部
 コリドラスを殖やしましょう
  キャットフィッシュの特徴
  コリドラスの産卵条件
  雌雄の判定
  産卵行動
  ふ化

新種紹介
 モーリーの改良種
 ジョーン・ウッド マーブル・ヴェールテール・モーリー

  • カリフォルニアのジョーン・ウッド氏が作り出した改良種。
    新種は真黒い雌モーリーの中にすばらしいヴェールテールをしたモーリーを見付け、これにマーブル・モーリーの雄を交配したところ、できた仔は真黒とマーブルのヴェールテールをもった素晴らしい種が現れたのである。

    最初は単にヒレの型のみ考えていたが、マーブルのヴェールテールがかなり多く出ているので、選択淘汰を重ねた。

    ※白黒写真だが、雄はグッピーのようにヒレが大きく、雌は今でいうダルメシアンモーリーのヒレを大きくしたような個体である。

    ※いいですよ。今見ないので、途絶えてしまったのかな。

水草シリーズ
 ルドウィジア ※個々の解説あり

  • アルターニホリア(alternfolia)、ナタンス、パルストリス、マーキュエータ(marcuata)

 コラム
  水草の人 Mr.グリンバーグ

  • アクセルド博士(※アクセルロッド)著「The Aquarium Plant in Colore」の前頭に次のような言葉がある。「この書は世界的水草園芸家のMr.グリンバーグに捧げる」

    実は、日本に輸入されている水草は、ほとんど氏の養殖場で育てられたものである。

※おまけ
新製品紹介
 シュリンパー

  • ※ブラインを湧かす器具で、「マンボウ式」ともいわれているものです。古い愛好家なら使った方もいると思いますし、たぶんまだ売っているかな。
    これって山本海水養魚研究所が作って、日本水槽工業が発売していたんですね。知らなかったです。

以上でこの雑誌の紹介を終わります。

「ペットマガジン 1967/7」 その2

表紙
海水魚のアカククリかな?。
※海水魚はほとんどわかりません。と言うことで、以降海水魚関係は省略して紹介します。

口絵
オランダシシガシラの大きな個体、コリドラスsp(※パレアタス)、コンゴー・テトラ(日本へは1957年に輸入されたと記述されています。)

特集 趣味と実益

 熱帯魚 その趣味と実益 牧野信司
  生き物でもうかるか?
  熱帯魚はどうか?
  可愛がっていたら殖えてきた
  具体的な方法は
   イ)水槽
   ロ)魚の種類
  販売ルートの問題
  高級種を揃える方法
  趣味と実益の本質

 実益になる水草のいろいろ 宋芳彦
  バリスネリアとサジタリア類
  バンチ・プラント

  • 数本の水草を一つに束にして育成するために、このような一般的な呼び名が使われた。

  装飾用の水草
  珍しいショータイプのプラント

和泉克雄の熱帯魚の話
 ラスボラの仲間達

  • 欧米ではこの魚を「ハルクイン・フィッシュ」とも呼ぶ。ハルクインとは「まだらのある、ぶちのある」という意味です。

 ヘテロモルファの繁殖苦心談

  • 人形町に明治水族館という店があり、そこの山本富二さんは、輸入されるヘテロモルファが死んでばかりいるので、何とか国産を得たいと繁殖を研究した。

    外国の本でPHのことを知り試したが、でも産卵しなかった。そこで化学的方法による水質の変化をやめて、カシの枯れ葉を煮詰め、その水をこして、数滴産室に入れたら産卵した。

    日本でこの魚の産卵にはじめて成功した人でしょう。

 その他のラスボラの仲間

  • ラスボラ・ヘンジェリィ(※ヘンゲリィ)、シルバー・ラスボラ、シザーステール、ファイア・ラスボラ、ラスボラ・ポーキペルホーレータ(グローライト・ラスボラ)、ラスボラ・マキウラタ(※マキュラータ)、ラスボラ・ウロプタルマス(※ウロフタルマス)

熱帯魚シリーズ 第9回 牧野信司
 大きい魚小さい魚
  大きい魚

  • ピラルク、アロワナ、クラウンテトラ、アリゲーター・フィッシュ、コロソマ、ポリプテルス

  小さな魚

  • ラスボラ・マキュラタ、ホワイトクラウド・マウンテン・フィッシュ、ナノストマス・トリファシアタス

ファンシーベタ Mr.アクアリスト

  • ここにいう”ファンシー”とはもちろん英語で、ホビーの意味に通じる「道楽」、イリュージョンの「奇想」、イマジネーションの「空想」、ホイムの「気まぐれ」などの意味があり、そこから「変わり種、珍種」の意が生まれてくる。

    ここにアメリカのドレイク大学生物学部ジーン.A.ルーカス教授の「ベタの展示と審査の規格(スタンダード)に対する一つの提案」がある。

     採点方法 ※各説明有り
      1,色彩
      2,大きさと釣合
      3,ヒレ型
      4,外観または姿と状態

     分類
      1,色彩
      2,体型
      3,雌
      4,未来のベタ

     審査記録カード

コラム
 熱帯魚繁殖メモ プラティ

グッピー漫遊記  水辺 透

コラム
 グッピーの父 ポール・ハーネル

私の愛魚歴 広岡 義雄
 薬と共に魚と共に (八重洲薬品株式会社 社長)

写真解説 美しい熱帯魚
 エンゼル・フィッシュ
  3種のエンゼル
   1,P.アルタム
   2,P.スカラレ
   3,P.ドマリーリ(※ドゥメリリィ)
  エンゼルのバラエティ

アメリカのアクアリウム・ホビーの歴史 J.クリー
 アクアリウム・ホビーの発祥地・イギリス

  • 1841年 Dr.E.ランカスターが小さなガラス容器にスティクルバック(トゲウオ)を飼育したのが最初の水槽であったといわれている。

    1850年 ロバート.ウォーリントンが水槽内のス交換の原理に関する実験を化学学会に発表。

    この実験にバリスネリアの入った容器に2尾の金魚を入れて、容器の底には土と砂を入れた。

    1852年 動物学者のフィリップ.H.ゴーゼはウォーリントンの試みを一般に普及させた。

 アメリカに広がった一時的な流行

  • 1854年 ボストンのMr.カッティングは自分の家に二つの容器をセットした。

    1986年 Mr.P.T.バーナムはロンドン動物園の園長に頼み、有能な技師を呼び寄せ、アメリカで最初の公立の水族館を作った。

 アクアリウムという言葉の起源はアメリカ

  • 水の生物を飼育することに対し、ゴーゼ氏はアクアリウム、ランカスター氏はアクアビバリウムとまちまちであった。

    アメリカン博物館の共同所有者であるヘンリー.D.バロラー氏は著書でアクアリウムという言葉を多く使用した。

2008年8月 2日 (土)

「ペットマガジン」 昭和42年7月号 蒼洋社 2巻7号 通巻10号

「ペットマガジン 1967/7」 蒼洋社 2巻7号 通巻10号 120ページ A5版 定価120円

ペットマガジンは今で言うアクアライフフィッシュマガジンと同じ観賞魚専門の月刊誌で、創刊は1966年9月です。当時の専門雑誌としては、この他に「鑑賞魚の友」も出版されています。「観賞魚の友」については、別の機会に紹介したいと思います。

雑誌という性格からあまり大事にされないのか、古書界にはほとんど出回りません。
これは後発のフィッシュマガジンにも言えることです。

作りは今の雑誌と同じで、メーカーやショップの広告がありますが、書いている方は結構高尚な人たちです。

また、記事そのものも大人をターゲットにしていたのか、可成りしっかりしています。

目次
特集 趣味と実益
 熱帯魚 牧野信司
 水草   宋 芳尽

新連載 アメリカのアクアリウム・ホビーの歴史 J.クリー
ジュニア・アクアリスト 編集部
ベタの審査基準     Mr.アクアリスト

ルーズリーフ式写真解説
 熱帯魚    編集部
 サンゴ礁魚  編集部

連載読物
 グッピー漫遊記   水辺 透
 私の愛魚歴     広岡 義雄
 は虫類千夜一夜  高田 栄一

飼育講座
 熱帯魚の話      和泉 克雄
 金魚飼育コーナー  新井 邦夫
 飼育管理ABC     小山健司
 海水魚の飼育    杉浦 宏

熱帯魚シリーズ      牧野 信司
ムスン(たうなぎ)の記  実吉 達郎

今月のフィッシュ  編集部
マイペット訪問   編集部

サンゴ礁とは   三上 進
世界の水族館  編集部

魚のマンガ さとう さとし
海外トピックス 新種紹介 海外通信員

シリーズ
 夏
 海外図書紹介
 フィッシュ・ドクター
 魚・豆知識
 海外短信
 水草シリーズ
 新刊図書お知らせ
 編集後記

---メモ---
西暦1967年=昭和42年
関連本

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