「観賞魚日記」 その2
表紙
- 先にビニールと書きましたが、安っぽさは感じられません。まあ、昭和45年の1000円と言えば、今の3000円位に相当するので、そんな酷い装幀ではないです。
表紙には「飼育の手引き」、「昭和45年版(これは赤字)」、その下に「観賞魚日記」、一番下に「熱帯魚新聞社発行」と書いてあります。そしてエンゼルフィッシュが金の胴体と赤のヒレで描かれています。
裏表紙は大胆にも「森熱帯魚店」と店名広告、電話番号が真ん中に書かれています。
背表紙は書名、監修者名です。
広告
- 見返しから始まっています。中味は最後に書き出しておきます。
扉
- 扉は表紙と同じがパターンが普通ですが、この本は「Aquarist's DIARY '70」と英語表記で、この年の元旦の日の出時刻が時計と共に書かれて、一工夫してあり面白いです。
はじめに(或いは序) ※こうは謳っていませんが。
全文書いておきます。
- アクアリストにとって、最初に、そして最後まで必要なことは、記録することである。記録することから歴史がはじまる。魚たちの毎日の生活を、のちになって、記録しておけばよかったと思ってもあとの祭りだ。そんなことがないよう、アクアリストの熱帯魚日記が入用だと思って、毎年、この日記を世におくってきた。
さいわい、日記の愛好家は、毎年、非常にふえ、しかも今年からは、錦鯉や金魚も仲間いり、書名も観賞魚日記とあらため、いよいよ盛大になってきた。この日記の愛好者が五万人の大台を越すのも近い将来で、たのしみだ。
広海貫一
- もう一方書いています。
「江戸の情緒」。「夏の風物」いわれつづけてきた鯉、金魚が、今では、四季を通じて、世界中に、堂々と、泳ぎまわっています。
自然のきびしい条件を超越し、守りつづけてきた伝統、経験、そして努力、研究が、北から南、いや、全世界に、自然の外交官となって、活躍しています。
何と愉快なことではないか。
世界平和の使者として、なお一層の発展、活躍をのぞんでおります。
吉田松樹
- 吉田松樹氏は「吉田養魚場」を経営していた人で「観賞魚春秋」と言う本も出版しています。
口絵
- ここには熱帯魚、海水魚、金魚、鯉のカラー写真が1ページに1~2種載せてある。魚の状態はかなりよく、写真の出来もいいです。
グリーン・グッピー(※衣笠氏のかな?)、モザイク・グッピー(※タキシードっぽい)、デルタ・グッピー、レッドタキシード・ファンテール・グッピー
グッピーはどれもコンテスト級の個体に見えます。
ディスカス、エンゼル、スマトラ(キャプションはクラウン・ローチとなっています。)、ネオン・テトラ
ハタタテ、チョウチョウウオ、ブルー・エンゼル、フエヤッコ、ミスジ・チョウチョウウオ
水泡眼
三色、赤別光、紅白、秋翠
中扉
- 筆字で「観賞魚日記」と書かれています。
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