「いわきの淡水魚」その3
本文その2
ウナギ 賢沼のミステリー
- 沼之内弁財天(賢沼)のオオウナギは昭和14年に「天然記念物ウナギ生息地」の指定を受けた。
内水面漁業規則では全長21cm以上が捕獲可能としている。
オイカワ 稚アユに紛れて移入
- 琵琶湖産稚アユに混じって、戦後爆発的に分布域を広げ定着したのでしょう。
雄の数は意外に少なく、冬には寒バエと言って一番おいしい。
コイ 1匹で30万粒も産卵
- 藤原川、好間川、夏井川、鮫川などに生息しているが、野生種の「マゴイ」か養殖種の「ヤマトゴイ」かわからない。前者は人になれにくく、後者は体高が高い。
ギバチ 刺して鳴く変わり者
- 漢字では「義蜂」、地方名「ギンギョ」で鮫川、夏井川、藤原川水系に生息しているようです。
ナマズ 食物連鎖の頂点に
- 市内の主な河川の中下流部や池沼にかなり多く分布していたが、最近少なくなった。
カジカ 迷彩で身守る底生魚
- 河川陸封型と両側型がいる。
主要河川の中下流域に生息しているが、砂や泥のとろにはいなくて、礫底を好む。
ヤツメウナギ 上流から姿消す
- スナヤツメは体長20cm程度で上流部に、カワヤツメは60cmを越え中下流部に生息する。
以前は三坂川、四時川上流で見かけたが、現在はほとんどいない。
ビタミンAを濃厚に含み、塩干品は鳥目(夜盲症)の薬として古来用いられている。
本来の魚(真骨類)ではなく円口類であるから”魚”ではない。
メダカ 観賞用として人気
- 年中水が流れている平野部の水路には生息している。
イトヨ トゲを持つ希少魚
- 降海型が昭和初期までは藤原川に生息していたという文献がある。また、半世紀ぶりに夏井川支流で捕獲された。
チチブ オスが母親役を代行
- 鮫川下流や好間川のものはアユの放流による移入の可能性があるが、自然分布も否定できない。
チチブと言う呼び名は高知の地方名である。
アユ 縄張りは氷期の名残り
- 京都大学の川那部博士は「氷河期に生き延びてきた名残り」ではないかと指摘している。氷河期は餌、水コケも10分の1になるからである。
鮫川、夏井川、大久川に生息しているが、前2河川は放流である。夏井川の上流には滝が、鮫川もダムがあるためである。
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