「金魚の飼い方」 中村中六 その4
第5章 餌について
第1節 生餌
1,ミヂンコ(ミジンコ)
- ツムシとも呼ばれる。ミヂンコには多種あるが重要なものはタマミヂンコである。母体をはなれたばかりの仔虫は0.3~0.4mmである。
2,赤ボーフラ
3,イトメ
第2節 人工飼料
第6章 金魚の取扱方、輸送方法
- 遠く他の土地へ輸送したりするには次の2点に注意する。
第一に水温の高い時を避ける。秋の終わりから早春までがよく、曇った日の早朝がいい。
第二に事前に絶食させておくこと。
金魚を手で持つ場合は頭を掌でかぶせ胴の方を指で軽く包んですぐに仰向けにして支える。
第7章 金魚の病気とその手当
第1節 魚病を予防する為の注意
- 体に故障がある出来ると、食欲がなくなり群を離れて水面にぽっかりと浮かんだり或いは一匹だけ水底に静止している。また、尾鰭のもとの方に血筋が見えるのも病気の証拠である。糞が白い時も普通でない。病魚は先ず絶食にして安静にするのが常法である。
第2節 魚病の種類とその手当
1,白点病
- 春は段々水温が高まるので治し易いが、秋より冬にかけてのものは中々治療が困難。
水温25度以上にし0.5%食塩水の中に金魚を飼って気長に治療する。硫酸キニーネやメチレンブルーも用いる方法もある。特に前者は有効。
2,テフ
- 一般に虱と呼ばれるもので、危害の多いのは6月と9月頃である。
手当としてはピンセットで落とす、氷を浮かべた冷水、2%の食塩水、薄く除虫菊粉末をといた水に短時間金魚を浸ける、テレビン油でふく等の方法がある。
3,イカリ虫
- 病魚を捕らえて抜き取る。
4,鰓腐病
- 梅雨頃より夏に向かって当才魚の褪色前後のものがかかり易い。
鰓蓋がふくれ上がるので「頬はれ病」と業者は呼んでいる。2%の食塩水に水浴させるのも一法だが効果は不明。
5,水生菌病(綿かぶり)
- 過マンガン酸加里(カリ)を10万分の1に溶かした水中か2% 食塩水に水浴させる事によって効果が見られることがある。
6,マツカサ病
- 対処法無し。隔離する。
7,赤斑病
- 清水に移すより方法がない。
8,感冒
- 体表面の粘液分泌が甚だしく、不透明の白い膜のようになる。
梅雨の時分に多い。軽いときは水温の変化のない清水に置くことで治る。
9,ガス病(気泡病)
- 水中に溶けた酸素ガスの過飽和が甚だしい時、鰭の末端などの毛細血管につまって丁度火膨れのようになり、金魚は水面に浮き、鰭は破れる。
水中に繁殖した藍藻や緑藻が濃い場合に夏の太陽直射を受けた時等に発生しやすい。
低水温に移せば快復する。
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