« 「熱帯魚の飼育と鑑賞」 吉津良恭 その2 | トップページ | 「熱帯魚の飼育と鑑賞」 吉津良恭 その4 »

2008年5月14日 (水)

「熱帯魚の飼育と鑑賞」 吉津良恭 その3

熱帯魚飼育黎明期の飼育本なので、丁寧に紹介していこうと思います。

序篇
第1章 熱帯魚に就いて
 第1節 熱帯魚の飼育起源

  • 紀元後300年硝子器の製作が行われ、それに小魚を飼養したと文献に記録がある。80年前に金魚が渡来し、改良して西洋へ輸出にするようになった。西洋ではかかる養魚熱の高まりと共に熱帯魚も飼養するようになった。そして今に至る。

 第2節 熱帯魚の分布

  • 今知られている熱帯魚は100種前後である。産地によって水温が違うので、飼育に際しては産地を知る必要がある。
  • 世界でもこんなに少なかったのが解る。

 第3節 熱帯魚の流行

  • ドイツがもっとも研究し普及しており、ついで米国である。本邦は10年余りであろう。昨今愛育されてる先輩諸氏でも4~5年であろう。価格も今や投機的で悲観している。あくまでもtoy Fish、Petで役立つことを希望する。
  • この本が昭和9年発行であるか事から、日本での熱帯魚飼育の始まりは大正14、15年と推測できる。また、ドイツは昔から熱帯魚の先進国であったこともわかる。

 第4節 本邦における熱帯魚

  • 本邦の魚界は東京の秋山(吉五郎のことか)、廣瀬(巨海のことか)が先鞭をつけ、松平、池田の両侯、斎藤、稲葉、水野、赤星(鉄馬のことか)、三井(財閥?)、内田、鷹司(信敬のことか)が著名な愛好家である。松平候のエンゼル・フイッシュ、稲葉子爵のベタ・カンボジアが本邦初めて孵化成長した。
  • 以上の名をみると、かなり高い地位の人たちにより熱帯魚飼育が始められたことが解ります。
  • 今、蒐集家の垂涎種は

アフィオセミオン・オーストラル Aplyosemion australe メダカ科
ベロネソックス・ベリザナス Belonesox belizanus メダカ科
ブルー・ファンデゥラス Fundulopanchax bivitatus メダカ科
フレーム・フイッシュ Hyphessebrycon flammeus メダカ科
ベタ・カンフラワー Betta sp Counflower トウユウ科
ポリセントラス・コンベルキー Polycentrus schomburgkii ポリセントリ科
ジュエル・フイッシュ Hemichromis bimaculatus キクラ科
メソナウタ・フェスティバム Mesonauta festivum キクラ科

  • 次に純粋系を尊ぶような傾向を示す時代が来るだろう。

飼育編
第2章 準備のページ
 第1節 用具について

  • 白黒写真で注水用如露、篩(ふるい)2種、注水用漏斗、サイフォン用ゴム管、手網2種
  • イラストで二球式送空器(ゴム球を押し空気を送る道具)、真空硝子管で作った粉餌が拡散しない器具、イトメ入れ(穴のあいた硝子にコルクを付けてある)、Eletric Aquarium Warmer(米国製)
  • 解説がある器具として差水用漏斗、篩(イトメ、ミヂンコ調整用)、手網、ゴムホース(パラマウント・サイフォンルバー・サイフォンがある)、鋏、如露、匙、ピンセット(ホワイト・ウォーム投餌等)、水温計(室内北面にも寒暖計が有った方がいい)、バケツ、柄付茶漉(ミヂンコ用)、摺鉢と摺粉木(粉餌用)、柄杓、スポイト
  • サイフォンのについては良くわかりません。

« 「熱帯魚の飼育と鑑賞」 吉津良恭 その2 | トップページ | 「熱帯魚の飼育と鑑賞」 吉津良恭 その4 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「熱帯魚の飼育と鑑賞」 吉津良恭 その2 | トップページ | 「熱帯魚の飼育と鑑賞」 吉津良恭 その4 »

ブログ村

  • にほんブログ村 観賞魚ブログ 熱帯魚へ
無料ブログはココログ