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2008年5月 7日 (水)

「熱帯魚の楽しみ方」 和泉克雄 その2

カバー

  • 珪砂にバリスネリアとアマゾンソードが植栽された中にエンゼルフィッシュの成魚が泳いでいる姿です。珪砂といっても色は白っぽいのでもしかしたら違うかもしれません。水が白濁しているので撮影用のセッティングと思われ、エンゼルの体にもキズが見られます。

扉 ディスカスの点描イラスト付き。

口絵

  • カラー写真が8ページ載せてありタイトルとして「熱帯魚への誘い」と付してある。
  • ジスカス(カバーと同じ水槽にブラウンとブルーの混泳、ディではなくなんです。)、ベタ(産卵シーン、闘争シーン、「闘争しなければならないのか?美しい花のようなすがたなのに・・・・」と詩的に解説)、グラス・キャット・フィッシュ(カバーと同じ水槽に18匹群泳)、スポーテット・ナイフ・フィッシュ(カバーと同じ水槽)
  • 群遊(この表現もまたしかりで他の飼育本では見られない表現だと思います。、ネオン、エンゼル、ヘテロモルファ、グッピー、セルパーたぶんサーペ、プラティ、ホワイトパラダイス、水草はジャイアント・サジタリア、スクリュー・バリスネリア)、カージナル・テトラ、スポッテット・ガー・パイク、グッピー(氏作出のタキシード・デルタ・オブ・フォンテーヌ、アルビノ・セルパン・オブ・フォンテーヌ)

はじめに

  • 「最も美しい愛は、相手を限りなく美しいものにします。」とし、この本は相手をよりよく知るための「序曲」のような役目をすると述べています。

第1章 熱帯魚のあらまし

  •  第1節 熱帯魚とは?
  • 第2節 熱帯魚の歴史
    日本に輸入されるようになったのは1925年(大正の末)ごろからだそうです。
  • 第3節 熱帯魚の種類
    この当時では研究材料、1回のみの珍種を含め700種が輸入されたが、普通見られるのは200種程度であり、一般の店では100種いれば多い方であると解説。
  • 第4節 熱帯魚の原産地
    アフリカ大陸、南アメリカ、東南アジアが熱帯魚の三大原産地である。
  • 第5節 熱帯魚の学名
    著者は三名式と称し属名+種名+命名者としています。「エンシス」は地名からで「何々生まれ」、種名に「i」がある場合は人に敬意を表したものであると解説しています。
  • 第6節 熱帯魚の呼び名と和名
    「赤ヒレ」を例に「ほほえましい」と言っていますが、元来が外国産なので和名はないとも言っています。

第2章 飼うための準備

  • 第1節 水槽を置く場所
    理想的な場所として、後ろが壁、出入口でない、鉄製の専用台、水道栓に近い、排水に便利、コンセントに近いとしている。まるで温室です
  • 第2節 水槽の選び方
    この当時ステンレス枠が主流だったので、著者もこれを推奨してます。イラストにはこの他バット水槽とプラスチック水槽が描かれている。一つ感心したのは新品水槽導入時、外面は水を入れてから拭くべしと言う下りです。
  • 第3節 砂と水草(スクリューバリスが植栽された白黒写真)
    熱帯魚愛好家の中には、砂を惜しむ傾向があると指摘し、10cm以上にしなさいと解説しています。「水草の全て」を著した筆者ならではです。
  • 第4節 照明について(45cm用の1灯式ステンレス蛍光灯の白黒写真)
    照明は10時間必要と説き、色つきランプは飼育者の人柄を下品に見せるとまで言い放つあたり氏の文章を知る人にとっては成るほどと頷いてしまいます。当然に自然色と言っています。
  • 第5節 保温器具と水温計(サーモスタットとヒーターの白黒写真)
    サーモ、ヒーター共に優良品を2組揃えるのが賢明だと説明。なぜなら修理は2週間かかるかららしい。因みに当時修理の話は聞いた覚えはないです。また、水温計は「浮きテルモ」が一番とのこと。これは広告も見た記憶ないです。
  • 第6節 エア・ポンプとフィルター(箱型とドーム型のポンプ、投げ込み式とコーナー式そして底面式フィルターの白黒写真)
    ポンプを長持ちさせるには昼夜を2台に分けて稼働させると説明。
    フィルターは底面式がよく、大きさは底面の1/3~1/4で十分かつ直接砂をのせる事だと断言してます。また水は3ヶ月が限界だと言っており、グッピーの権威者らしい解説だと思います。

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