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2008年5月26日 (月)

「熱帯魚の飼育と鑑賞」 吉津良恭 その14

第8章 魚類の寄生虫と害敵のページ

  • 第1節 個々の害敵と防除法
     リーチェズ Leeches ※ヒル
     蛭は大きな水槽等では1匹あて捕殺するのは大変であるから、塩水で洗うか或いは氷を入れて一時冷水とする。
     ヒルが著しく発生して魚を害することの最も甚だしい時期は6月と8月だと言われている。

    フィッシュ・ライス Fish Licc
     てふ(魚虱、※魚ジラミ)と Argulus jhoponibus と称し、一種の甲殻類に属す。
     テレビン油と石油の同量の混合液
    を虫に塗りつけると直ちに落下する。治療後は十分清水で流す。

    スレッド・パラサイト Thread Parasite
     ラーニン(Lernean)と称せられる多くの種類を有する寄生虫で、イカリムシという和名で通っている。
     治療には適切な方法はないが、被害魚を発見次第犠牲に供するか、或いは清水5リットルに塩素石灰の茶匙1杯量を落とした薬液で消毒するのが良策である。この溶液は全ての生物を殺すものだけに、消毒後は十分薬液を洗い落とす。

    イクシオフシリアス Ichthyophthirius
     我が国では白点病と呼ばれているが、西洋ではペッパー・アンド・サルト・ファンガス(Pepper and Salt Fungus)と言う。
     水銀クロームの2%溶液の4滴を清水4リットルに注加するのが最も効果的である。この濃度は水草にも無害であるから、タンクに直接注加しても問題ない。また、この溶液による水浴の場合は2~3回でいいが、水温を25度以上にする。
     石油もこの寄生虫には有効なもので、軟らかいフランネル等に石油を浸し、患部を拭く方法である。その後は清水で油気を十分洗い流す。また、石油の代用として、水4にアルコール1の溶液に数回浸すことも卓効を認められる。

    フリュークス Flukes
     ギロダクティラス・エレガンス(Gyrodactylus elegans)と言う吸虫の寄生による。我が国では鰓病又はギロダクティラス病とも呼ばれる。
     清水1リットルに対し蟻酸アルデヒード4~5滴を加えた溶液中に魚を放ち、以後1分間に1滴を加えつつ10滴にいたって止める。魚の苦悩を訴えない限り10分位治療してから移す。これを2~3回繰り返す。
     概して寄生虫による場合は、氷酢酸の微量(水の490割に対して氷酢酸の1割)の溶液に20秒間浸して有効なるものとされている。

    害敵の主なる物
     ミズカマキリ、タガメ、コオイムシ、ゲンゴロウ、ガムシ

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