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2008年4月

2008年4月30日 (水)

「熱帯魚の飼い方」その4

第2篇 熱帯魚の種類
 第1章 魚体の予備知識
  1節 魚体の構造 両方の目でそれぞれ別の物を見るらしい。嚊は左右に1個ずつだが、それぞれに鼻孔が2個ずつあるらしい。耳は頭骨の中にあるらしい。以上、知らなかった

  2節 魚の発生 卵生と卵胎生について説明
  3節 分類と名称 「戦後十年、この辺で適切で優雅な日本名が生まれても良いのではないかと」提唱してます。

 以下各種類を列記しますが、当時から「こんな種が輸入されていたのか」と言う見方をすると面白いと思います。

 魚名(カタカナ)、英名、学名(カタカナ読みも併記)、産地、全長が記載されています。また、説明は産卵中心に書かれています。
 魚名の後につけた記号はpは白く写真、iはイラストが有ることを表します。

 第2章 カラシン科 科の特徴、産卵方法

  • ネオン・テトラ(p)、グローライト・テトラ(p,i)、ロージー・テトラ、レモン・テトラ、ブラックライン・テトラ、ドーン・テトラ(Hyphessobrycon eos どんな魚か)、フレーム・フィッシュ、イエロー・テトラ、サーペ(p)、ヘテロラブダス、カーディナル・テトラ(1年半前にはじめてアメリカに紹介されたと説明)

    ヘッド・アンド・テールライト(p)、プルカ(p)、ブェノスアイレス・テトラ、レィド・ノーズ、フェザー・フィン(Hemigrammus unilineatus)、シルヴァー・ティップス、ブラック・テトラ(p)、オブリカ(p、サンタマリアの事)、プリステラ、ブラッドフィン(p)

    モンクホウシア・オリゴレピス(p)、モンクホウシア・ピッティアリイ、ソードテール・カラシン、ドラゴン・フィン、ブラインド・ケイブ、ミロソーマ・オーリュウム、コロソーマ(当時日本では学名がわかっていなかった)、ピラニヤ、メティニス・ローズヴェルティ

    カラックス・ギボサス(たぶんヘッドスタンダー)、レポリナス・フアシアタス、キロダス・プンクタータス、アノストーマス・アノストーマス、シルヴァー・ハチェット、マーブル・ハチェット、ブラック・ウィング・ハチェット

    ナノストーマス・アノマラス(p 
    アノマラスとはアブノーマルの事で脂鰭がないため)、ナノストーマス・マージナタス、ナノストーマス・トリファシアタス、ペンシル・フィッシュ(p)、ワンライン・ペンシル・フィッシュ、コペイナ・アーノルディ

2008年4月29日 (火)

「熱帯魚の飼い方」その3

第1篇 熱帯魚の飼育
 第1章 飼育場の原則

  • 水に溶ける酸素量 水1リットルにつき 0度で8cm3 30度で45cm3であるから水量の多い水槽で飼育する。
  • 水草を植え炭酸同化作用を促す。
  • 魚は変温動物であるか水温変化を小さく
  • エサの種類と与え方。「日本人がヨーロッパやアメリカに行けば洋食で過ごす」と喩えているが、ちょっと強引かな。

 第2章 飼育準備

  • 1節 水槽の種類と置き方
  • 2節 水 井戸水などは溶存酸素が少ないので、ポンプ以外で酸素を溶かす方法を紹介しています。それは高いところから水を落とす作業を5分行えばエアーポンプ30分と同じだそうです。
  • 3節 魚の数 2~3cmの魚が10リットルにつき7~8匹で同一表面積なら水深は無関係との事。

 第3章 水草

  • 1節 水草の効用
  • 2節 水草の種類   カボンバ、ミリオフィラム、アナカリス、サジタリア・スブラータ、サジタリア・ナタンス、ジャイアント・サジタリア、サジタリア・ギガンティ(gigantae わかりません)

   ハイグロフィラ、ルドウィジア、河骨、クリプトコライン(グリフィシィ、シリアータ、ウイリシイ、コルダータ、ベケッティ、ヒルテリアーナhaerteliana、ロンギコーダ この本もアマノ風の表現です。また当時コルダータやロンギコーダが輸入されていたことの証です。)

  エキノドラス・ラディカンス、アマゾンソード・プラント、アポノゲトン・ウンドラタム、マダガスカルレース・プラント、ウォーター・スプライト、ウォーター・ファン、ウォーター・ファン・レタス、リシア、ニテラ

 第4章 日常の管理

  • 1節 水の変化 水の緑変と白濁、水の悪変と嚊上げ、エアーポンプとフィルター(エアー分岐金具のイラストがあるが台に固定できる製品のようだ)
  • 2節 保温と照明 熱帯魚の適温、保温箱(電球による保温の場合10リットルで15Wを2個、20リットルで25Wと2個)、サーモスタットとヒーター(サーモスタットの日本語として恒温器)、照明
  • 3節 餌 生餌(赤ボーフラ、イトメ、ボーフラ、ミジンコ、ブラインシュリンプ、ミクロ・ウォーム[Anguillula silusiae]、インフュゾリア(稚魚全滅は餌不足が原因とし赤ん坊にビフテキを与えても育たないとユーモアある喩えで説明している。))
    人工飼料 材料とその作り方がでている。
    餌の与え方 骨皮筋右エ門にするには成魚で1~2ヶ月だと言うことです。
  • 4節 病気と害敵 病気、白点病、(最もも効果のあるのは硫酸キニーネを水10リットルにつき0.1gとのこと)、水棲菌寄生病(過マンガン酸カリを水50リットルにつき0.1g)、ギロダクチラス病、マウスファンガス、松かさ病(ディギタリンが効くと聞いたこともあるが、確実ではないらしいと説明。)、その他

    害敵 ヒドラ、ヒル、
  • 5節 掃除と消毒 掃除と水換え、消毒
    スキャベンジャー(貝類、キッシング・グーラミ、プレコストーマス、ロリカリアを紹介。貝類のイラストとしてオーストラリアン・レッド・スネイル、ペーパー・スネイル、レッド・ラムション・スネイル、コロンビア・ラムション・スネイル、アンプラリアAmpillaria、日本タニシを載せている。)

2008年4月28日 (月)

「熱帯魚の飼い方」その2

(魚名、草体名は原文のまま)

 混泳写真があり ネオンテトラ、スマトラ、ヘッドアンドテール、プラティ、何故かエンゼル、ソードテール。
 水草はウォータースプライトとサジタリア。底床が大磯ではなく川砂で、ここだけ今風で雰囲気出てます。

口絵
 イラストはちょっとどぎついか。
 エンゼル・フィッシュ、ベリエタス、レッド・ソード・テール、ナノストマス・トリファシアタス、パンチャックス・チャペライ、クラウン・ローチ、オレンジ・クロマイド、ロージBテトラ(なぜかB付いている)。

 2ページ目 レモン・テトラ、アフィオセミオン・バイビテータム、スキャット、ディスカス、バーバス・ティクト、グローライト・テトラ、パール・グーラミー、ブラック・ルビー、ヘテロ・ラブバス(この時期に輸入されていたんですね

 3ページ目 ネオン・テトラ、グッピー(ペア)、アルゼンチン・パール(ペア)、スマトラ、チェリーバーブ、フレーム・フィッシュ、ファイア・マウス、ホワイト・クラウド・マウンテン・フィッシュ、レッド・ノーズ

 4ページ目 ここから写真です。
 キッシング・グーラミ、スマトラ、グッピー、モンクハウシア・オリゴレピス、ブラック・テトラ

 5ページ目 ブラッド・フィン、レッド・ソードテイル、パール・グーラミ、ネオン・テトラ、オブリカ

まえがき
 著者は大学卒業後「蔭山の温室」に入所したと書いています。魚類学者なのですが最初から熱帯魚に興味があったのでしょう。
 そして、最後に「所長 橋爪政之」、「石川貞二」に深謝と述べ、「フリスコ熱帯魚研究所にて」と結んでいます。

 石川貞二氏については先に少し書きましたが、橋爪政之氏は初登場です。、初期のフィッシュマガジンにも登場するので、知っている方も少なからずいると思います。石川貞二氏は数冊熱帯魚飼育本を書いていますが、橋爪政之氏はたぶん本を書いていないと思います。

2008年4月27日 (日)

「熱帯魚の飼い方」 多紀保彦 鶴書房 昭和31年

「熱帯魚の飼い方」 多紀保彦 鶴書房 昭和31年 250円 187ページ

 著者は東京水産大の教授で熱帯魚界でも有名な方です。学者としても最近は東南アジアの「ボティア」の学名に著者の名字が使われたようにスゴイ方なのです。これから出版される熱帯魚飼育本の「レッドフィンボティア」等の学名に注目してみて下さい。

 また、四万十川にいる「アカメ」の学名を共同でつけたのも著者です。

 本書は鶴書房の「実用百科叢書」シリーズとして出版されたようですが、鶴書房からは熱帯魚飼育本として「熱帯魚 家庭水族館の楽しみと管理法」(柴田 清)や「熱帯魚 正しい飼い方・ふやし方」( 杉浦宏)なども出版されています。

構成

口絵 イラストと写真
まえがき
目次
第1篇 熱帯魚の飼育
 第1章 飼育の原則
 第2章 飼育の準備
 第3章 水草について
 第4章 日常の管理
第2篇 熱帯魚の種類
 第1章 魚体の予備知識
 第2章 カラシン科
 第3章 鯉科
 第4章 ドジョー・ナマズ科
 第5章 闘魚科
 第6章 シクリッド科
 第7章 メダカ科
 第8章 胎生メダカ科
 第9章 その他の科

 索引がない代わりに目次の中に魚名・草体名を列記しています。

 因みにこの記事は昭和32年版で書いています。

---メモ---
西暦1956年=昭和31年

「水草園芸」 近藤龍雄 その9

第7章 水草の種類とその栽培 続き
【蘚苔類】 13種 コケ類です。

 ゼニゴケ、ジャゴケ、ツノゴケ、マキノゴケ、ヒョウタンゴケ、スギゴケ、オオバチョウチンゴケ、シミズゴケ、ムシトリスミレ、サラセニア、ムジナモ、ハエジゴク、モウセンゴケ、アフリカナガバモウセンゴケ

 今育成している種は定かではありませんが、浅いプラスチックケース(たぶんバイクのオイル抜き用)に岩を入れそれに活着させています。
胞子嚢の立ち上がりも確認でき、春から戸外に出すとコケの表面から見知らぬ植物が生育してきて面白いです。ケースには
メダカが入っているのでボウフラ対策にもなっています。

 冬季は凍結対策で室内にて蛍光灯育成です。

 これで「水草園芸」の紹介は終了です。

2008年4月26日 (土)

古本と古書

 「古本」と「古書」何が違うのだろうかと考えたことがある。「古書」には高尚な響きがあり、「古書店」は入りづらい印象がある。反面「古本」はお手頃であり、「古本屋」は入りやすい気がする。

 「古書」には数十年の眠りがあり、「古本」は新刊も併売されている感もなくはない。雑誌は「古本」に含まれるが「古書」には含まれないのか。

 などなど考えてはみたものの、どうもしっくりこない。で、自分なりにはやはり金額に違いを見出すのが手っ取り早いのではと至った。 

 定価より高い本は「古書」であり、定価より安い本を「古本」とするのはどうだろう。かつ絶版本は「古書」であり、新刊併売は「古本」とする。ただし金額は相場であり掘出し物金額では考えないことにする。

 コレでいくと結構納得できるかな、とか思っています。ただ例外は常にあるもので、ひとつに復刻本が出版されたらどうするかである。最近の良い例ではドゥーガル・ディクソン著の本がこれに該当する。

 「アフターマン」などは復刻本が出る前は古書価10,000円近辺で取り引きされていたが、復刻本が出てしまったため「古書」が「古本」なってしまった。中には「水生植物図鑑」のように復刻本が当時の倍近い値段で出版されたケースもあるのだが。

 と言うわけで、決して投機目的で「古書」を扱わないようお願いします。

 もう一つの問題はプレミアミ本の扱いである。人気商売の方が執筆した本・写真集等は数ヶ月で完売、増販なし、なんてのもありうるわけで、コレを「古書」に入れるのはいかにも辛い。

 これは、「お好みでどうぞ」って言いたいが自分としては除外です。

「水草園芸」 近藤龍雄 その8

第7章 水草の種類とその栽培 続き
【湿地植物】 90種
 園芸家であるためか、この分野の紹介数が非常に多い。
 以下は大好きな方だけお読み下さい。私はほとんどわかりません。

 ハナショウブ、アヤメ、カキツバタ、ミズバショウ、ミズイモ(カラーの事)、オランダガラシ、チョウジソウ、オランダカイウ(カラー)、キバナカイウ、シラホシカイウ、オオキバナカイウ、モモイロカイウ、ザゼンソウ、トクサ、ジャコウソウモドキ、ヤナギタデ、サギソウ

 オオサクラソウ、クリンソウ、サワギキョウ、リュウキンカ、セチ、チョウジタデ、ミズマツバ(Rotala)、カサスゲ、ラヌンクルス・アコニチフォーリウス(Ranunculus)、ハナキンポウゲ、イワキンポウゲ、イトキツネキンポウゲ、イトキンポウゲ、ウマノアシガタ、クモマキンポウゲ

 コキンポウゲ、タカネキンポウゲ、タカネヒキノカサ、チシマキンポウゲ、ガマ、コガマ、クサヨシ、シュロガヤツリ、カンスゲ、タガネソウ、ナキリスゲ、ダンチク、ヒナヨシ、ニュウサイライン、タテジマフトイ、ミヤマイ、スイラン、ウリカワ(Sagittaria 水草水槽に使えます)

 ウキヤガラ、キクモ(Ambulia)、ミソハギ、ミソハギ、ミズキンバイ、ムカゴニンジン、ミゾカクシ、シデシャジン、オギノチメ、シオガマギク、ミゾホオズキ、サワトウガラシ、アカヌマソウ、ムシクサ、カワジシャ、ギンバイソウ、セイヨウギンバイ、シナノギンバイ

 ボタンキンバイ、ボタンザキキンバイソウ、ミミカキグサ、ムラサキミミカキグサ、ハナタネツケバナ、ウツボソウモドキ、トキソウ、ニワゼキショウ、ハエトリソウ、ヒヨドリバナ、フッキソウ、カミガヤツリ(シペルス)、タデ類、ミズカンナ、カガシラ、オノエテンツキ、タカネクロスゲ、ミヤマシラスゲ、オオミズトンボ、ナガバミズギボウシ

 育成中の種 → サワギキョウ、キクモ
 育成したことのある種 → ミズキンバイ、シペルス

 キクモは種子から育成。戸外の舟で育成してますが、春になると芽吹いてきます。
ミズキンバイは最初熱帯魚水槽で育成していましたが、すぐに水面に出てしまうので、戸外へ移植した。戸外では陽光のためか葉が厚くなり匍匐しだす。何故か消滅した。花は鮮やかな黄色でした。

 シペルスも短い間は水槽育成しましたが、やはり戸外へ出した。独特の臭い(アンモニア臭)がする。

2008年4月25日 (金)

「水草園芸」 近藤龍雄 その7

第7章 水草の種類とその栽培 続き
【熱帯魚に必要な水草のいろいろ】 17種

 この項の栽培については「農耕と園芸」1957年8月号の「美しい水草類」を執筆した牧野信司氏によると記載されている。

 当時の牧野信司氏の活躍が園芸雑誌にまで及んでいたことが、伺い知れる一文である。

 また、当時の60cm水槽で照明が何故20Wなのかの考え方も示されている。それは水深と奥行きを30cmに固定した場合、幅の尺数の10倍が必要ワット数だったらしい。

 つまり幅30cm水槽は 30cm=1尺*10=10Wであり
     幅60cm水槽は 60cm=2尺*10=20Wと言うことだそうです。

17種を列挙(名称は原文のまま)すると
 ヴァリスネリア(日本のセキショウとの相違は葉の周囲が鋸歯状になっていない)、サジタリア・ナタンス、サジタリア・サブラータ、ジャイアント・サジタリア、アマゾン・ソード・プラント、カボンバ、アナカリス

 ルドウィジア、クリプトコライン(ADAのアマノ氏と同じ表現で面白い。種としてグリフイサイ、シリアーダ、コルダータ、ウィリスアイ、ベケツタイをあげている。)、ハイグロフィラ、ウォーター・スプライト

 ジュニアー・ソード・プラント(写真、イラストもなくまた種名が記載されていないのでわからない。)、エキノドルス・ラディカンス、アポノゲトン・アンジュラタム、マダガスカル・レイスリーフ・プラント、リシア、ウォーター・レタス

 各水草の説明は石川貞二氏の「熱帯魚の飼い方」によると記載されている。石川貞二氏は以前紹介したように昭和中期に活躍された方です。

2008年4月24日 (木)

「水草園芸」 近藤龍雄 その6

第7章 水草の種類とその栽培 続き
【沈水植物】 33種 多くの種が熱帯魚用水草として利用可能。収集を始めると産地が重要になってくる。

 ニッポンフラスコモ(日の当たるところより北向きの木陰でいい結果が出たとのこと。属名がNitellaなので熱帯魚用水草のニテラと同系。)、シャジクモ、コウガイモ(Vallisneria、鋸歯が顕著である)

 センニンモ(Potamogeton)、カワツルモ(塩田に多い)、ヒンジモ、ミズオオバコ(Ottelia、一名ミズアサガオ、これは大きな水槽にはいいですよ。)、ヤナギスブタ(Blyxa、日本版ブリクサです。)

 カナダモ(最初は植物学者が持ち込んだと解説)、ホザキノフサモ(別名キンギョモ)、フサモ、オオフサモ(Myriophyllumミリオフィラムはギリシャ語で無数の葉を意味している)

 エビアマモ(海生)、トリゲモ(Najasナヤス、鳥毛藻)、ホッスモ(仏子藻)、イバラモ、スブタ、クロモ、マツモ、バイカモ(適温12~15度で20度以上は害ありと解説)

 ササエビモ(Potamogeton)、エビモ、ヒロハノエビモ、セキショウモ(欧州、北米原産だが熱帯魚の輸入飼育と共に日本に広まったと解説)、ササバモ、ミズヒキモ、ヤナギモ、ミズハコベ、タチモ、ハゴロモモ(Cabombaカボンバ、石灰を含まない軟水がいいと説明)、コタヌキモ、タヌキモ、ヒメタヌキモ

今育成中の種 → フサモ、ササバモ、マツモ
かつて育成した種 → ホザキノフサモ、エビモ

 フサモは種子からの育成で、戸外のケースで毎年芽が出ます。エビモは意外に難しく1年で消滅しました。ミズオオバコは種子からの育成を目指したが、芽も出ず失敗。でも再度やってみたい種です。

 ここに載っている種はインターネットの普及により、大半の種が入手しやすくなっていますので、熱帯魚愛好家、水草愛好家、ビオトープ好きの方育成してみてください。

 ただし、産地が重要なので教えてもらえるところで購入した方が後々楽しいです。

 育成ケースは建材店で売っているセメントを練る緑の箱に田圃の土や、熱帯魚で使用したお古のソイルで十分です。また底砂用の南国砂も良いと思います。

2008年4月23日 (水)

「水草園芸」 近藤龍雄 その5

第7章 水草の種類とその栽培 続き
【抽水食物】 33種
 ハス、オオオニバス、バラガイオニバス、ワサビ、コウホネ、アシ、オギ、オモダカ、サジオモダカ(有毒種)、ヘラオモダカ(有毒種)、マルバオモダカ

 アギナシ、クワイ、オオクログワイ(中華料理の材料)、クログワイ、ハンゲショウ(半夏生または半化粧)、コヒゲ(畳表、花筵、編み笠、ぞうりの材料)、イ、カンガレイ、サンカクイ、マコモ、フトイ

 ムツオレグサ、コナギ、ミクリ、ミズスギナ、キカシグサ、ミズユキノシタ(ルドウィジア・オバリス)、スギナモ(水草水槽で育成する方も多いと思うが、北方高山系であるためやや低温やや日陰を好むと解説されている。)、ミズガシワ

 ミズニラ(多年生の水生シダ植物。水草水槽で育成可能)、ブトムス・ウムベラタス(Butomus umbellatusで検索してみて下さい。因みに自分は知りませんでした。)、ビャッコイ

この中で今育成中の種 → オモダカ、クワイ、ハンゲショウ
かつて育成したことのある種 → ハス

 ハンゲショウはドクダミほどではないが独特の臭いがします。地下茎により水中からもよく芽を出して4月から楽しめ、秋に落葉します。

 ハスは育成容器が小さく無理があったようで、花を見る前に数年で自然消滅してしまった。

-----メモ-----
 筵=むしろ

2008年4月22日 (火)

「水草園芸」 近藤龍雄 その4

第7章 水草の種類とその栽培
【浮水植物】 25種
 ★スイレン類 耐冬性の見分け方として「耐冬種はワサビの根茎に似、不耐冬種は球状をしている」と解説。参考になります。

ヒツジグサ属を次の5亜種に分類
 アポカルピアエ(Apocarpiae) → 温室性で日中開花
 シンカルピアエ(Syncarpiae) → 夜間または昼間に開花
 カスタリア(Castalia) → 耐寒性ないし半耐寒性
 ロートウス(Lotos) → 温室性で夜間開花
 ヒドロカルリス(Hydrocallis) →温室性で夜間開花

栽培法 → 繁殖、株分け、施肥、定植、水とその水深、越冬
自然の池で栽培する場合
熱帯性スイレンの栽培 → 繁殖、発芽、越冬 埴土更新について耐冬性種は2年毎だが熱帯性は毎年する必要がある違いを説明している。
スイレンの害虫
スイレンの切り花栽培

以下浮水植物の種類として
 ヒツジグサ、ヒドロクレィス・ニンフォイーデス(ウォーターポヒーまたはミズヒナゲシ)、ミズアオイ、ホテイアオウ、ジュンサイ、レースソウ(マダガスカル・レースプラント)、キボウホウヒルムシロ(アポノゲトン)

 ヒシ、アゾルラ・カロリニアーナ、サジタリア・ナタンス、ポンテデリア・コルダータ、トチカガミ、ウキクサ、アオウキクサ、オオアカウキクサ、アカウククサ、ミズワラビ、ヒシモドキ、ヒルムシロ、コバノヒルムシロ、デンジソウ、ヒメビシ、アサザ、カガブタ、サンショウモ

 が多くはイラスト付きで特徴と栽培法が1種1ページほどで書かれている。

この中で自分が育てたことがあるのは、
 今ある種 → ヒツジグサ、ホテイアオイ、アサザ、カガブタ、サンショウモ
 以前あった種 → ウォーターポピー、ヒシ、オオアカウキクサ、アカウキクサ、ヒシモドキ、ヒルムシロ、デンジソウ

である。ヒシモドキとヒシ以外は他の種との勢力競争に負けて消滅してしまい、ヒシモドキは毎年沢山の種子で維持していたが、昨年の種子がすべて発芽せず絶えてしまった。

また、ヒシは以前に書いたように藻類駆除の薬品により全滅した。

2008年4月21日 (月)

「水草園芸」 近藤龍雄 その3

第1章 水辺の四季
 春夏秋冬の水辺の情景を俳諧をとおして味わう。写真14葉

第2章 水辺草と庭
 庭に流れや行けを作る。今の庭には少し無理があるような気がする。著者はさらに配植は少数にすべきだと述べている。写真9葉

第3章 水生植物の生活
 岸辺からの群落を説明。挺水植物群落、浮水植物群落、沈水植物群落。また川の流速が1m/sec以上のところには水草は生育しないと述べている。イラスト1ページ

第4章 武蔵野の草原
 水沢に生ずる挺水植物の多くは両棲であって、水に対し可塑性を持っている。写真14葉

第5章 水生植物とは
 沈水植物、抽水植物、浮水植物につての解説。水生植物区分模式図

第6章 淡水植物の栽培
 コンクリート池の作り方を紹介。ここでも水温が低い場合には一度水をためることがいいと述べている。ちなみに本文では「溜める」ことを「渚溜め」(なぎさだめ)と言う表現をしている。

 自生地からの採取運搬についても解説されているが、これは「植物の採取と培養」原秀雄によると引用もとを表記している。

2008年4月19日 (土)

「水草園芸」 近藤龍雄 その2 

 カバーは庭園の池で岩の脇に水生植物の「サンカクイ」が配植されている。

【写真】 写真はすべて白黒
 1 尾瀬コウホネ
 2 サジオモダカ 流水池に植栽された状況
 3 エキノドラス・ラディカンス 前ページと同じ池のようだ。水温は18~20度の説明

 4 エキノドラス・ラディカンス、エンコウソウ
 5 サジオモダカ、ベニコウホネ
 6 ミズカンナ

 7 イ、オオフサモ、スイレン 流水を使用するときは「たまり」を設け温度を上げて導く
 8 ミズユキノシタ、カミガヤツリ(たぶんパピルス)、ナガバノモウセンゴケ
 9 アヤメ、ヘラオモダカ、ササバモ

 10 ミツガシワ、チャワンバス、農学博士 吉村巌氏の庭にある水草 ミツガシワは自分も栽培しているが、4月の初めから9月頃まで楽しめてオススメです。

 11 コウホネ、セリ、コナギ
 12 ヒメビシ、リュウキンカ、ミズバショウ、ジュンサイ。2階ベランダでヒシを栽培していたとき、緑藻抑制に薬品を投与したら全滅の憂いにあった。熱帯魚用水草と違い日本産水草は結構ナイーブなので注意してください。

 13 デンジソウ、ホテイアオイ
 14 スイレン、その花、ヒメスイレンの花
 15 エキノドラス・ラディカンス ガラス温室内の水槽写真で、たぶん枠は鉄だと思う。
 16 エキノドラス・ラディカンスのランナー、花、結実状態

【序文】 著者は「庭草の中から特に水草や湿地草を見直してみたい」と述べている。

【参考文献】 熱帯魚関係では石川貞二著 「熱帯魚の飼い方」を参考にしている。石川貞二氏は加島書店から熱帯魚本を出版しているが、本の名前は「熱帯魚の飼い方殖やし方」なのでこの著書のことだろうか。
 同氏はほかに金園社や至誠書院からも熱帯魚本を出しているのでどれを指しているのか知りたいところだ。

 参考文献は通常巻末に記載されるのだが、本書はこれを序文後に持ってきている。また、「参考文献」という言葉の代わりに「凡例」と表記しているのも珍しい。
 著者が大学の教授であることを考えると、出版社の意向かもしれない。

 古書を読む楽しみの一つが、この参考文献にある。なぜなら次の本を探す手掛かりになるからだ。 

2008年4月18日 (金)

「水草園芸」 近藤龍雄 加島書店 昭和38年

「水草園芸」 近藤龍雄 加島書店 昭和38年 450円 A6版 228ページ

 この本は私の知りうる限り一般の水草本としては一番古い本です。熱帯魚用水草と言うより日本産水草あるいは水生植物について多く書かれています。

 40年以上前の本なのでさすがに数は少ないようで、ネット上ではあまり見かけません。

 著者は当時東京農大の助教授で熱帯魚愛好家ではなく、園芸または造園が専門のようです。先に少し紹介した立花吉茂さんの本、あるいは大滝末男さんの本に近いと思います。大滝さんは水生植物の専門書も共著で書いていますが、今では古書価も高いです。

 また、出版社である加島書店からは金魚の飼育本として「金魚愛玩六十年 飼育体験録 阿部舜吾」が出ています。

構成
 白黒写真
 序文
 参考文献
 第1章 水辺の四季
 第2章 水辺と庭
 第3章 水生植物の生活
 第4章 武蔵野の草原
 第5章 水生植物とは
 第6章 淡水植物の栽培
 第7章 水草の種類とその栽培
 索引

---メモ---
西暦1963年=昭和38年
関連本

2008年4月17日 (木)

「熱帯魚の飼育と繁殖」 沖田好弘 その5

第5章 熱帯魚の飼育と管理
 【水槽のセットの仕方】 フローチャートと写真によりセット手順を解説。フローチャートは結構分かり易いのです。

 【熱帯魚の選び方・運び方・入れ方】 水槽の大きさと収容能力表は魚を小型魚(3~5cm)、中型魚(5~10cm)、大型魚(10~20cm)に分け一覧表にしてある。また、輸送の項では長距離輸送法に触れている。

 【熱帯魚の日常管理】 主にエサと水換えについて解説している。

第6章 熱帯魚の病気・虫害
 【熱帯魚の病気】 硫酸キニーネ療法なんて言うのが有ります。

 【熱帯魚の虫害】 ウオジラミ、ヒドラ、イカリ虫ほかヤゴなんてのも対象にしてある。

第7章 熱帯魚の繁殖
 卵胎生メダカ→グッピー
 卵生メダカ→フラグフィッシュ、ノソブランキウス・ギュンテリー、パンチャックス

 シクリッド科→エンゼル、エジプシャン・マウスブリーダー
 カラシン科→ブラック・テトラ、ペンシル・フィッシュ、メティニス

 コイ科→ゼブラ・ダニオ、スマトラ
 アナバンテッド科→ベタ、キッシング・グーラミィ
 その他→コリドラス、レインボー・フィッシュ、リーフ・フィッシュ、バジス、サンフィッシュ

これで「熱帯魚の繁殖と飼育」編は終了です。

2008年4月16日 (水)

「熱帯魚の飼育と繁殖」 沖田好弘 その4

第4章 水草
 32種がカラーで紹介されている。撮影用ではなく管理された状態の水草が多いのが特徴で、さすが園芸家である。以下列挙すると

 アナカリス、Apo・ウンジュラトス、マダガスカル・レースプラント、アルモラキア・アクアチカ、ウィロウモス、ウォーター・ウィステリア、ウォーター・スプライト

 ウォーター・マッシュルーム、ウォーター・レタス、アマゾン・ソード・プラント、エキノドラス・ラジカンス、ラッフル・ソード・プラント、メロン・ソード・プラント、オワタ、カボンバ

 Cry・ベケッティ、Cry・アポノゲチフォリア、Cry・ウィリシィ、Cry・レトロスピラリス、サジタリア・スブラタ、サジタリア・ナタンス、ジャイアント・サジタリア、ニテラ 

ジムノプテラススパタードック、ハイグロフィラ、バコパ・モンニェリア、バナナ・プラント、ヘアー・グラス、バリスネリア、リシア、ルドウィジア

 ここに、アルモラキアはたぶんテンプルプラント、ジムノプテラス=ミクロソリウム、スパタードック=コウホネである。ジムノとスパターは英名との事。また、オワタはovataつまりオバータと書けばわかりますよね。

 他にこの章で面白いのは、「採集した水草の消毒法」、「スネール」について書かれています。スネールとしてポンド・スネール、オーストラリアン・レッド、ペーパー・シェル、タニシ、コロンビアン・ラムション、レッド・ラムズホーンがイラストで載っています。ペーパー・シェルって見たことないです。

 

2008年4月13日 (日)

「熱帯魚の飼育と繁殖」 沖田好弘 その3

第3章 飼育器具 各項必ず写真かイラストを載せ丁寧な構成になっています。

 【水槽】 バット水槽なんか写真付きで載っています。探して買うと高そうです。

 【加温装置】 「日本主要都市月平均気温」の表があり。温室の項では「空中放熱線」なんて出てます。知ってますか。どうも園芸用で使われるようです。バイメタル式サーモの紙ヤスリによる接点手入れ法は、毎シーズンまねてメンテしてました。

 【照明】 2灯を乗せるイラストもあり、当時としては進取的と思われます。

 【エアーレイション】 ダイヤフラムの構造をイラストで説明。

 【ろ過】 上部式濾過はすでに発売されていたと思いますが、写真が載っていません。

 【 砂利】 さすがに「大磯」しか解説されていませんが、敷き厚は5cm以上と園芸家だけのことはあります。

 【水温計】 棒状の水温計

 【網】 ストッキング使って手製網を作る解説があります。

 【蓋】・【エサ入れ】 特にコメントなし

 【コケ落とし】 安全かみそりを使った手製コケ取りのイラストがあり、これをまねて作りました。
 【バックスクリーン】 コメント特になし。

 【サイフォン】 灯油用サイフォンの写真が載せてある。

 【岩】 成分の溶け出しの話がでてます。

 【スポイト】・【ピンセット】 伴に大小2種類用意する旨説明。

 【ハサミ】 園芸用の柄の長いものが便利ですと解説してます。

 【セパレーター】・【産卵箱】・【アクセサリー】 コメント特になし

2008年4月 7日 (月)

「熱帯魚の飼育と繁殖」 沖田好弘 その2

この本は1970年代出版ながら写真のよさが際だっています。

1章 熱帯魚を飼育するために
 予備知識 生息域、魚体の構造、分類、水温、水質にについて述べてある。

2章 主な品種と解説
 胎生メダカ 7種 モリーの箇所にはリバティー(オスの背鰭にきちっと赤がのってます)、ドサール(今で言うダルメシアン)の写真もありうれしいです。

 卵生メダカ 3種 ちょっと淋しい。この手のマイナーさがありあり。

 シクリッド 19種 セベラムの色がすごい。チョコシクはほんとにチョコだ。そしてなんと言ってもディミーディアタスの写真が有ることです。色はいまいちですがこの時代によく写真を押さえたなと感心します。

 カラシン 48種 奇をてらった種類はいませんが、最近見かけない種としてキャリスタス・ベントシー、ブッラクラインテトラなどがあります。写真としてはブラックラインアノストマスの状態の良さが上げられます。この写真を見たらきっと欲しくなりますよ。

 コイ 26種 最近見ない種としてはイエローテールラスボラ(知ってるかな)、アポゴンなんか載ってます。おおカロクローマが良い色だ。これって、情報誌では「水質が」とか書いてありますが結構丈夫でした。一度飼ってみてください。と思いきや最近話題のバタフライバルブの写真まで載っています。この著者、業界じゃ知られてないけど侮れませんです。

 アナバン 14種 スネークスキングラミーなんか今いるのかなぁ。チョコグラの写真もあったぞ。解説には少し温度を高めにと書いてあります。白点対策かな。

 ドジョウとナマズ 13種 ポートホプロってこんなにきれいなんだ。

 その他 19種 汽水系、古代魚系ですが、一押しはブッラクバンデットサンフィッシュです。本物見たことないです。繁殖の項には「くぼみを掘って産卵し、オスが卵を守る」と書いてあります。ブルーギル系なのでそうかなと。新聞の魚関係のスクラップにもないので当時ブルーギルなんて話題になってなかったような気がします。(子供の頃から収集癖あったのか自分!!)

 何故か2冊も持ってたりして、再度見直してもいい本です。魚名に鉛筆で丸したり愛着一杯です。 

2008年4月 5日 (土)

「熱帯魚の飼育と繁殖」 沖田好弘 文研出版

「熱帯魚の飼育と繁殖」 沖田好弘 文研出版 900円。
発行年は書いていない。「はしがき」にも年月日の記述なし。

 この本は初めて熱帯魚を買ったときに、近くの本屋さんで買った本で良く読みました。著者は植木のさつきや野生蘭の本などを書いている関係か、熱帯魚界では名前を聞かない方です。古本としてはよく見かけるし、価格も安いのでお手頃。

 文研出版では「文研リビングガイド」と言うシリーズで、「金魚の飼育と繁殖」(大野三男)「水草 栽培と楽しみ方」(立花吉茂)ほか結構良い物を出版していました。

 大野三男さんの本は今では古書価5,000~15,000円位しますし、立花吉茂さんの本は日本産水草について良く書かれています。同氏はこの他にも良い日本産水草の本を書いています。

「熱帯魚の飼育と繁殖」の内容。
 大きさはAB変形版でハードカバー、総ページ数249。

 表紙の写真はいかにもと言う混泳水槽ですが、プンティウス・フィラメントーサスの色がいいです。裏表紙の写真はぐっとシックでブラウンディスカス、コンゴーテトラ、キロダス、シーザーステール、そしてマダガスカルレインボー等の混泳風景でしかも水深のある水槽です。

 フィラメントーサスによく似たマヘコラを飼っていますが、背中のグリーンがなかなかいいです。シーザースは一時まったくいなかったのに、アマノ氏の写真の影響か最近見かけるようになりました。

構成
 はしがき
 目次
 写真
 1章 熱帯魚を飼育するために 18~28
 2章 主な品種と解説 30~142
 3章 飼育用具 144~166
 4章 水草 168~200
 5章 熱帯魚の飼育と管理 202~224
 6章 熱帯魚の病気・虫害 226~232
 7章 熱帯魚の繁殖 234~248
 さくいん

---メモ---
関連本

「趣味の熱帯魚」 銀座千疋屋 その5

 この本かなり古く、また小冊子なのでなかなか見かけない。と言うより見たことないです。が、しかし!! つい最近ネット上で見つけてしまいました。すでに売れていて値段はわかりませんでしたが、あるもんですね。

 もし売れていなかったら、「こんなに良い本誰も買わないの」とか勝手に思い込んで、きっと私が買ったでしょう。欲しくなっちゃうんですね。

 この本についてはこれで終わりとします。

「趣味の熱帯魚」 銀座千疋屋 その4

「熱帯魚の習性」と言う章には種類について書いてあります。
 写真と重複しますが以下に列挙してみますと、

 ★卵胎生 グツピー、ムーン、ソードテール、ヘレリー(ムーンとソードテールの交配と書いてある)、ブラツクモリー、モリエニシア・フオルモサ、デルモゲニー

 ★コイ ゼブラ・ダニオ、パール・ダニオ、ダニオ・マラバリクス、ダニオ・アナルプンクタタス、バルブス・テイクト、バルブス・コンコニユース、バルブス・セミフアシヨラタス、バルブス・ラテリストリガ、ラスボラ・ヘテロモルフア、ラスボラ・エレガンス、ラスボラ・ネーリゲリエンシス、ラスボラ・マキユラタス
    昭和の初めにマキュラタスがいたんですね。

 ★カラシン ヘミグラムス・オセリフア、ヘミグラムスコードビタタス、クテノブリコン・スピラリス、フレームフイツシュ

 ★卵生メダカ パンチヤツクス・チヤペリー、パンチヤツクス・パンチヤツクス、ジヨルダネラ・フロリダ

 ★シクリッド マウスブリダー、テイラピア、エキデンス、ポータルグレンシス、エンゼルフイツシュ

 ★アナバン クライミングパーチ、ベタ・キヤンポテイヤ(普通の改良ベタ)、ベタ・スプレンデンス(前種よりヒレが短いと書いてある)、ベタ・ルブラ、スポツトグラミー、パラダイスフイツシュ、クロツキング、グラミー、トリコガスター・ラビオサス、コリサ・ラリア
     今のルブラではないと思います。

 ★この当時の新着魚として サーンフイツシュ、アフイオ・チヤラツクス 

2008年4月 3日 (木)

「趣味の熱帯魚」 銀座千疋屋 その3

 前回に引き続き写真とイラストの紹介です。
4ページ目
 上段 トリコガスタア・トリコプテラス(写真)
  スポット・グラミーとカッコ書きあります。
  スリースポットグラミーです。
 下段 コリサ・ラビオサ(写真)
  ジャイアント・グラミーですが、コレも最近見かけないです。

5ページ目
 上段 モリエニシア・フオルモサ(写真)
  家にいるリバティーともちょっと似ていますが今はpoeciliaです。
  体側に点々があって、口先が微妙にとがっている卵胎生です。
 下段 ダニオ・マラバリカス(写真)
  ヂヤイアント・ダニオとカッコ書きあり。
  「ジ」じゃなく「ヂ」がいいです。いそうでいなかった魚です。

6ページ目
 上段右 ミリオフエリウ(写真)
  ミリオフィラム。つまりココで水草の登場です。フサモです。
 上段左
  ガボンバ(写真)
   カボンバつまりきんぎょも。濁点がうれしいです。
 下段 ムーン(イラスト)
  ココで学名がなく、英語でMoonって表記。プラティですね。
  金魚みたいな稚拙なイラストです。原種なのかな。

7ページ目
 上段右 ルドウイヂア(写真)
  ルドウィジア 水草です。
 上段左 アナカリス(写真)
  ちょっと一休み。と言うよりコメントに困った。
 下段 ソード・テイル(写真)
  りっぱなソードテールです。ペアでの写真ですが、いいメスです。
  オスの黒の縦帯もしっかりしてます。
  コントラストからおそらくかなり原種に近いと思います。

8ページ目
 上段 ジュウエル・フイツシュ(写真)
  いいです。兎に角いいです。悪党ですが。スキなんです。
 中断 ゼブラ・フイツシュ(イラスト)
  これって飼ってみるとシリビレが金色なんだよ。
 下段 クロツキング・グーラミ(イラスト)
  ここではグラミーではなく上記の表現になっていました。
  簡単そうで実は飼ってみると難しいです。本当です。

9ページ目
 上段 マウスブリーダー(写真)
  これしか書いてないです。たぶんエジプシャンかな。
  それもコントラストからニコルシーっぽいです。
 下段 バルブス・ラテリストリガ(写真)
  学名でわかったら通です。カッコ書きでテイ・フイツシュ。
  ポストフィッシュの事。写真が一番きれいに撮れてます。

10ページ目
 エンゼル・フイツシュ(スカラーレ)(写真)
  どんと1匹いい写真がのせてあります。横帯の黒がはっきりし
  口もよく尖っていて血の濃さが感じられない個体に見えます。 

2008年4月 2日 (水)

「趣味の熱帯魚」 銀座千疋屋 その2

では写真とイラストを見ていくことにする。
 表紙を飾るのはエンゼルフィッシュで写真を切り抜いて、黒のバックに張付けてある。
 何となく当時のお決まりかも。

1ページ目
 上段 クテノブリコン・スピラルス(イラスト)
  たぶんシルバーテトラかな。ビッグアイカラシンにも見える。
  結構良く描けている。最近この魚見ないですね。
  水草食べちゃうしネ。
  小箱に水草入れてメラー飼う時代だからしょうがないか。

 下段 パンチヤスク・チヤペリー(イラスト)
  パンチャックス・チャッペリーの事です。
  絵はいまいちですが特徴は出てます。
  ラモッティなんか最高です。でも子供とる前に★になりました。

2ページ目
 上段 バルブス・セミフアシヨラタス(イラスト)
  グリーンバルブです。
  と言ってもゴールデンバルブの原種と言った方がいいかな。
  原種いいですね。最近東京あたりでは売っているようです。

 下段 バルブス・テイクト(イラスト)
  昭和初期にいたとは、渋いですね。
  あの絶妙な黄色は何ともいえません。
  当然飼ったことあります。

3ページ目
 上段 プレテイプシラス・マキユラタス(写真)
  ムーン・フイツシユってかっこ書きでちゃんと説明してます。
  プラティですよ。

 下段 デルモゲニイス・プシルラス(写真)
  チビ助も一緒に写ってます。
  上もそうですが写真にはバリスネリアが写ってます。
  これもお約束。

2008年4月 1日 (火)

銀座千疋屋趣味叢書刊「趣味の熱帯魚」その1

 画像もなく何でこの本を購入したかというと、第一に銀座千疋屋で次に出版年であった。
初期のフィッシュマガジンの座談会や記事に「緑鱗荘」、「フリスコ研究所」、「熱帯魚新聞社の廣海貫一」などと伴に銀座千疋屋と言う商店名(今もあるフルーツパーラー)が出ていた。

 当時の熱帯魚販売の主流がデパートの屋上売り場であった。その関係での出版だったのだろう。裏表紙とその見返りは千疋屋の広告となっているが、その中に「熱帯魚は店内に陳列してございます」と記述してます。

 では、その内容とは
 B6版位の大きさで総ページ数24。表紙と裏表紙は少し厚めの紙質である。
    1~10 白黒写真と絵
   11~14 初めて熱帯観賞魚を飼う方へ(飼い方)
   15~19 熱帯魚の習性(個々の魚の紹介)
   20    水槽と器具の値段表
   21~24 魚種名と水草名一覧 学名表記

 となっている。

 購入した本の状態は昭和初期刊行にもかかわらず大変状態が良い物であった。

---メモ---
関連本

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