2008年10月 5日 (日)

「グッピーへの招待」 和泉克雄 その7

第6章 コンクール・その他
 第1節 コンクール

  • コンクールはショーであり祭りであるから、楽しく、多くの人が参加し、なごやかに催すものである。
    本格的なグッピーコンクールを催すには団体が必要だ。

 第2節 コンクールの在り方

  • 日本グッピー協会の実現は多くの飼育家、愛好家が以前から望んでものである。
    コンクールが開けない理由は、互いに排他的であるからである。

 第3節 コンクールの採点基準

  • ドイツのハノーバーで開かれる「インターナショナルチャンピオン」を決めるコンクールが最も有名で、権威がある。

  海外の採点基準
   ボディ    20点(スタイル10、大きさ10)
   尾びれ    20点(スタイル10、大きさ10)
   背びれ    20点(スタイル10、大きさ10)
   状態と姿勢 20点(状態10、姿勢10)
   色彩     20点(尾びれ、背びれ、ボディ、色調隔)

  日本の採点基準
   尾びれ    32点
   色彩・紋様   24点
   からだ    18点
   背びれ    10点
   スタイル   10点
   その他のひれ  6点
 日本の採点基準は幼稚である。

 第4節 夢想と現実

  • グッピーはさまざまな夢に誘い、多くの事実を私達に示す。
    日本グッピー協会がつくられ、コンクールによりチャンピオンが決められることによって、国際コンクールへの道が開ける。
    ひとりでうっとりしているより、多くの人々に讃えられるのが自然の在り方でもある。

 第5節 楽しい世界へ

  • グッピーによって何を得ようとしているのか。私には、美の秘密を探り出すことでしかない。
    グッピーへの招待とは、自分で設けた一つの世界に、自分を招待することである。
    大切なことは楽しむことであり、苦しむことではない。より多く楽しむためには、より多く学ぶ必要がある。この本は、そのための入り口を示したに過ぎない。

 第6節 おわりに

  • 20年間に私が作出したグッピーの純系は、一種にすぎない。多くの飼育家とは対立形質の傾向にあると想われる者に、グッピーの、日本で最初の本を書かせたのは、緑書房の中沢昭夫しである。
    幾人かの人には、気に障ることが書いてあるかも知れないが、それらはすべて、グッピーをめぐる問題であって他意はない。

これでこの本の紹介は終わりです。

2008年10月 4日 (土)

「グッピーへの招待」 和泉克雄 その6

第5章 グッピーの世界
 第1節 開拓者達

  • マイロン・ゴードン博士 Dr.Myron Gordon
    氏の著書「Guppies as pets」は今でも(※昭和42年当時)最初に読む本とされている。
  • アッブス博士 Dr.Abba
    アメリカでのグッピーの改良は氏によりはじめられた。
    ソードテールグッピー、ジャイアントグッピー、アルビノグッピーは氏が作出した。
  • ウィリアム・インネス William.T.Innes
    氏の著書「エキゾチック・アクアリウム・フィッシュ」は1950年頃までは唯一の案内書であった。
  • ポール・ハーネル Paul Hahnel
    アメリカでは「グッピーの父」と呼ばれている。
  • ウィリアム・スタンカ William.Sternke
    戸外派、光線派と言われ、日当たりのいいプールで育てていた。
  • ローランド・ウェンク Roland Wenk
    氏は成魚に24時間光を当て続ける方法と餌を1時間おきに与える方法でグッピーを育て改良した。
  • フランク・アルガー Frank Alger
    氏の飼育法は背の低い75リットルの水槽(75*30*30)、ウォータスプライト絶対、水温27度、餌のこだわり、を守ることにあった。
    アッブス博士に次いでアルビノグッピーを作出した。
  • ウォルト・ケリー Walt Kelly
    氏のソードテールグッピーの剣の長さは、は全米広しと言えども見あたらぬと言われている。

第2節 グッピーと朝顔

  • 朝顔は日本の風土と生活環境によく合い、非常な勢いで多くの品種が作り出された。花、葉、茎と多様な交配を見てると、我がグッピーとどこか共通するものがあるような気がする。

 第3節 空港で生まれた三匹の子

  • 作家の平林たい子がアメリカから持ち帰ったグッピーが税関で産んだ子を譲り受け、数代後に管理不足で全滅させてしまった。この後本格的にグッピーに取り組んだ。

 第4節 <グリーンネオン・キャッツアイ>

  • グリーン・ネオン・キャッツアイは西宮に住む衣笠寛さんがグリーンテールから得た7尾のオスから見つけだしたグッピーである。

    ボディは空色の基調色の中に、ネオンテトラのような赤があり、さらに青とむらさきのかがやきがあり、尾の付け根は金色と黒の層でそれが猫目石そっくりのかがやきになっている。

    尾びれはグリーンの中に赤やむらさきの点があり、ベールテールで、背びれはブルの中に金色の点がある。

    氏は尾びれをデルタ型にし、背びれを伸ばすため、デルタテール・オブ・フォンテーヌの処女メスをもらいに来た。

 第5節 レビステス・メランゾーナス

  • 1911年に発見された「Lebistes Melanzonus」はグッピーとは別種だという意見と同族だとする意見があった。

    メスは殆ど見分けがつかないが、オスの脇腹に2本の細い線があり、その線はすみれ色に見えることがある。背中は黒っぽい緑色で、腹は薄い緑色をしている。胸鰭の上に黒い点があり、背びれは緑で短く、尾びれは透明で短い。

 第6節 他の属との雑種

  • アメリカではグッピーとブルーソード、グッピーとモーリー、グッピーとメランゾーナとの交雑ではグッピー同士以上のものは出なかった。
    今のところ「禁じられた世界」であるといえる。

 第7節 グッピーの同性愛

  • オスだけのグループでは他のオス達に追われるオスが必ずでる。このオスを父とした子には中性的形質が次第に多くなる。
    一方メスだけのグループは喧嘩をする。気の強いメスは優秀である。

 第8節 やもめの出産

  • 受精したメスはオス無しにその後5~6回、5ヶ月ぐらい出産する。

 第9節 テストフィッシュとしてのグッピー
 第10節 副業としてのグッピー飼育

 第11節 未来のグッピー
  個人的な希望として
  タイプは

  • ヴェールテール、ファンテール、デルタテール、ソードテール、ダブルソードテール、ライヤーテール、ピンテール、ベタテール、大型ラウンドテール、レーステール

  色彩は

  • 鮮明な赤、むらさき、みどり、群青色、鮮明な黄色、えび茶、黄金

  体型は

  • 大きさの限度8cm位、尾びれの長さ4cm、幅4cm、背びれの長さ4cm

  眼の色は

  • 紅、黄金、みどり、青

  希望される品種

  • 黄金デルタ、パールヴェール、ブルーレース、グリーンタキシードソード、パンジーファンテール

 第12節 一輪の花

  • オンリーワンである一輪の花は、ある人にとってはグッピーである。しかしそれをしっかり握りしめるには、多くの時を費やさなければならない。

2008年10月 2日 (木)

「グッピーへの招待」 和泉克雄 その5

第4章 グッピーの遺伝と法則
 第1節 ハーネル,ホイトニーの言葉

  • 「ALL ABOUT GUPPIES」の遺伝の箇所を長文引用。

 第2節 グッピーとエンドウ豆

  • 私達はグッピーによって遺伝の勉強をするのではなく、遺伝の法則その他を応用して、この魚をより美しく、より丈夫にしたいと想う者である。

 第3節 優勢と劣勢

  • 両親の遺伝形質が遺伝しやすいという意味で<優性>であり、両親の遺伝形質の中の遺伝してもらいたい部分が遺伝しがたいという意味で<劣性>なのである。

 第4節 グッピーとホシカメムシ

  • ホシカメムシのオスとメスから染色体の相違が発見された。
    以下性染色体と常染色体、ホモ(XX型)とヘテロXO型)、さらにZW型、ZO型の話へと進展。

 第5節 単性雑種

  • 二つの対立する形質のものを交配すると、一方の形質があらわれるこれを単性雑種という。

 第6節 グッピーとヴェリフェラ

  • 原種ベリフェラのF1の性比は1:1、F1同士の交配のF2はオス25%、メス75%、F3同士ではオス5%、メス85%、中間性10%となり、近親交配により急速に劣性となる。
    グッピーとは同じ卵胎生魚でもその違いははなはだしい。

 第7節 突然変異

  • 突然変異はその形質が子孫に遺伝するが、変異の中で、環境や栄養などの影響から現れたものは遺伝子しないので個体変異とやばれる。

    突然変異の特徴は、変化が不連続であること、中間型がないこと、遺伝子や染色体に変化に変化が生じたもの、等である。

    グッピーは突然変異の魚であるといえる。もし個体変異だけのものであったら、すばらしいグッピーは、今もって見ることが出来ない。

    改良とか固定化は、この魚の持つ天与の変幻性にあって、人間のなしえたことはほんの小部分にすぎない。

 第8節 グッピーとオシロイバナ

  • 赤花と白花を交配すると、優性の法則ではF1では赤花になると考えられるが、オシロイバナの場合中間的な形質であるモモ色となる。

    このような形質では、優性、劣性の関係が不完全なもので<不完全優性>と言われている。また、このような中間的形質を持った雑種を<中間雑種>と言っている。

 第9節 もどし交配

  • 産まれた子と、親とを交配することを<もどし交配>という。子がホモかヘテロを調べるのに用いることもできる。

    両棲雑種、重複遺伝子、条件遺伝子、抑制遺伝子、ポリジーン説について説明。

 第10節 グッピーの尾びれとニワトリのとさか

  • 補足遺伝子又は相互遺伝子について、ニワトリのとさか(マメ冠、単冠、バラ冠、クルミ冠の4種)の遺伝で解説。、

 第11節 グッピーの特質

  • 近親交配による純系グッピーが10代か15代で、美しくなくなり、繁殖力が減退していくことに気を配る。
    致死遺伝子についての話

 第12節 禁じられた色

  • アメリカではオスの赤い色は禁じられている。赤の色素が濃くなればなるほど、劣性形質となり、衰えが進むことが分かった。

「グッピーへの招待」 和泉克雄 その4

第3章 すばらしいグッピーの作り方
 第1節 すばらしいグッピーとは

  • こんな面白い魚もいないと思っているある種の人に、この魚を飼い続けることによって、美の一つの在りかと、在り方、その秘密と、その永続性を知ろうとしながら、飼われているグッピーを言う。

 第2節 すばらしいグッピーを作るには

  • この魚のすべてを、納得いくまで知る、以外に方法はない。純粋な情熱と長い経験と知識だけが、素晴らしいグッピーを作る。

 第3節 改良種と純粋種

  • 純粋種のグッピーとは、改良種の完成されたものであり、それ以上の大きな変化はない、とされた品種となったものを言う。そして優秀な子を交配させていけば半永久的に、その種の独創性は保たれるグッピーを言う。

    純粋種は新しい改良種を作り出すための、最短距離にある魚である。

 第4節 純粋種の見分け方

  • 純粋種のグッピーは、オスにはそのオス特有の、同系統の色彩と紋様と形があり、メスにも同じことが言える特色がある。

    グッピーはすぐ子を産むので、それが純粋種であるか否かは、2ヶ月後にははっきりする。

    デルタテール・オブ・フォンテーヌの場合では尾びれの色は、濃いオレンジ色又は空色、或いは薄いむらさき色であるが、基部から先端に、黒又は赤、或いは青の小さな斑点が5列又は6列に並んでいる。背びれはあまりながくのびない。背びれの色は、薄い空色か青、ボディの色彩はあまりはでではない。

    メスは生後1ヶ月で尾びれのつけ根に、黒っぽい斑点が現れ、2ヶ月で、その斑点は、菊化石のような紋様になり、3ヶ月で、その紋様に黄と青が加わり、4ヶ月で菊化石のような紋様は薄い空色と白っぽい波状の紋様に変わり、それは小さな青い斑点を無数に並べる。

 第5節 選別と除去

  • 生後2~3週間ぐらいになると、尻びれのゴノボジウムによって性の判別が出来る。容器の下か、脇から光を当てると、それがよく見える。その後は親と違うものを除く。

    2ヶ月ぐらいまでに、4cmぐらいになり、この頃になると、オスの尾びれの色彩に様々な違いが出てくるから、色彩別、或いは紋様別に分け選別する。

    生後2~3週間ぐらいメスの尾びれには、無地の場合が多いので、体格のよい、尾びれの大きいものを選ぶ。

 第6節 処女のメス

  • 選別と除去の目的の一つに<未婚のメス>を確保する、ということがある。

 第7節 純粋種の設定

  • 純粋種のグッピーは有名な<メンデルの法則>を応用することによって確実に作ることが出来る。

 第8節 純粋種と品種改良

  • グッピーの純系を作り、同時に品種改良をするということは、新種を作出することでもある。
    この方法には、選択法、交雑法、人為的突然変異法がある。

 第9節 色彩について

  • ひれの長いグッピーに見られる短所はひれの色彩のはなやかさに較べ、ボディの色彩や斑文の美しさが、野生種のや交雑種より劣る場合が多いことである。

    グッピーの色彩は、希望する色を多く持つ純系のオスを多用することによって、現すのが正攻法である。

 第10節 劣性斑点

  • 劣性斑点とは私の造語である。

    赤系統のメスの尾びれに、黒の斑点が多かったり、墨を塗ったように黒くなっていたり、ピンク色の斑点がつけ根にあるのは、伴性遺伝の現れであり、劣性形質といえる。

 第11節 出産についての注意

  • 妊娠したグッピーの突然死の原因を11項目挙げ、半分以上は人為的なものだと解説している。

 第12節 すばらしいグッピー論

  • ギュンター・ステルバ博士の言葉を引用。
    ※前節まで展開はこの言葉を分解しているような気がします。

2008年9月30日 (火)

「グッピーへの招待」 和泉克雄 その3

第2章 飼い方の要点
 第1節 水槽

  • グッピーは卵胎生魚の中でも、リミア、モーリの属とともに最も活発に泳ぐ。
    大型1ペアには40リットルの水槽が必要(45*30*30)

 第2節 水質

  • 生きている水にへんな匂いがしないように、生きていて何の故障もない魚には、何の匂いもない。水槽に顔を寄せて、水を嗅ぎ、少しでもへんな匂いがすれば、それは匂いによる危険信号で、その源を探らなければならない。・・・・・・・

    <水の状態>で、水はいつも若々しく澄んでいて、老いてにごったことを許さぬ、ということが、グッピーのための水、ということになる。

 第3節 水草

  • ウォータースプライトがグッピーの水草としてなぜ最上かの理由を9つ挙げている。

 第4節 水温

  • 私は22~24度を適温としている。グッピーは低温に強く、高温にもろいので、元気良く活動し、餌をむさぼるようにして食べ、故障無く育って行けば、いいわけである。   

 第5節 酸素

  • 体は小さくとも、非常に活動的なグッピーの美と健康を保つには、水中の酸素はいつも豊富でなければならない。
    送気がとぼしいか、全く送気がない水槽では、稚魚の育ちはとまり、幼態のままでおとなになってしまい、奇形、早死、虚弱体が多くなり、非活動的となり、きわめて陰気な姿となる。世にも哀れな地獄の天使達を見なければならない。

 第6節 濾過装置

  • フィルターの必要性、濾過細菌の要点を広崎芳次理博の「水中生物の飼育法」から紹介。
    どんなフィルターを用いても、グッピーの場合では1カ月以内に水の全部を取り替える。

 第7節 光線
 第8節 餌
 第9節 砂

  • グッピーは寝るとき、砂の上に座りこむようにして、静止するので、そこに、何か安定性のあるものを求めるようになり、それらが、全くないよりは、あった方が、はるかに良いことになる。

 第10節 病気
   病名、症状、処置法を解説。

 第11節 害敵
 第12節 共棲できる魚

  • 同じ大きさの魚と共棲させても支障がないが、稚魚の安全は保証されないし、餌を食べる場合に、先に食べられてしまうおそれがある。

    グッピーが安心して共棲出来るのはコリドラスだけである。この魚は何時も底にいて、昼間余り動かないので、グッピーの邪魔にならないばかりでなく、食べ残した物を掃除してくれる。加えて24~25度の水温を最も好み、古い水を嫌うという、グッピーと共通した趣味の持ち主である。

    共棲で困ることは、砂をほじって水草を浮かすのと、強い塩分に弱いことである。

2008年9月29日 (月)

「グッピーへの招待」 和泉克雄 その2

カバー表紙
 デルタテール・オブ・フォンテーヌの群泳 カラー写真
カバー裏表紙
 パープルリング・オブ・マキファンテール

序文

  •  虹か宝石のような美しい色彩のグッピー。・・・・・
    これから熱帯魚を志す人、正にグッピーならでは夜も日も明けぬ人には至上最良の指導書であると共に、業界人もグッピーを含めた全観賞魚を再認識する意味で是非、おすすめしたい。・・・・・

         1967.6  木村 重

口絵
 グッピーの種類 カラー写真

  • デルタテール・オブ・フォンテーヌ、パンジー・オブ・フォンテーヌ、フラミンゴ・グッピー、パープルリング・オブ・マキ(最近輸入されたアメリカのファンシー・グッピー)、グリーン・タキシード・グッピー、アルビノ・グッピー、ソードテール・グッピー、ダブルソードテール・グッピー、ポピィ・オブ・フォンテーヌ

 白黒写真

  • デルタグッピー、旭光学工業社長室の飼育槽、著者のグッピー飼育室、飼育に必要な器具、健康なグッピーのペア、グッピーの稚魚、グッピーと共棲出来る魚(コリドラス達)

本文
第1章 グッピーへの誘い
 第1節 はじめに

  • グッピーは楽しい魚である。・・・・・全ての熱帯魚のなかでも最も素朴でありながら、最も華麗であり、これ以上に興味深い魚もいない。
    ・・・・・いきなり高価な改良品種より、手軽く買える普通種からはじめる方がいい。これはグッピーに限ったことではなく、飼育・栽培の原則である。
    ・・・・・
    「グッピーへの招待」という題名は、ソ連の生物学者ツインゲル著「動物学への招待」からヒントを得た。

 第2節 グッピーの歴史

  • グッピーの発見者や学名の変遷、欧米での改良の歴史、日本での普及について

 第3節 グッピーの魅力

  • グッピーは楽しい魚であるが、本当のことを言うと、やさしくてむずかしい魚とも言える。
    ・・・・・
    グッピーの魅力は、その本来の生活力の旺盛さを信頼して、最もラフな飼い方が、最も楽しかった時期と、その時期を過ぎて、どうしたら美を奪回できるか、或いはどうしたらさらに美しいものがえられるか、と言う時期へ進入して行く。・・・・・
    ・・・・・
    終わりがないと言うことは非常に楽しいことで、グッピーの魅力はそこにつきる。

 第4節 さまざまな形

  • イラストで種に尾びれ、背びれの違いによる各品種の解説。
    ヴェールテールとファンテールの違いについて解説

    ヴェールテールは尾びれが非常に長くのび、色とりどりの紋様が多く、アメリカ系にすばらしいのがいる。
    ファンテールは扇のように開いた形で、尾びれの赤系等が多く、ドイツ系ににすばらしいのがいる。

    著者が作出したデルタテールは尾びれが三角形になり、ファンテールから改良したものである。

 第5節 品種

  • 品種として流布するには80%の子が出る確定性がなければならない。
    現在の日本のグッピー界で確実な品種と言えるものは、フラミンゴグッピー、タイガーグッピー、デルタテールグッピーの3種ぐらいだろう。

    タイガーグッピーはヴェールテールグッピーとゴールデングッピーの交配から生まれたと言われている。

 第6節 日本とアメリカの違い

  • 戦後のアメリカはポール・ハーネル、フランク・アルガー、ウイリアム・スタンカ、ローランド・ウェンク、ウォルター・ケリイ等により素晴らしいグッピーが作出された。

    我が国が品種を生み出せない理由は、売ることのみ専念するためと思われる。
    けれども日本のグッピーの世界にも、やがてさまざまな品種が花開く時代がくることは間違いない。

2008年9月26日 (金)

「グッピーへの招待」 和泉克雄 緑書房 昭和42年

「グッピーへの招待」 和泉克雄 緑書房 昭和42年9月25日 A5版 220ページ 定価700円

 本書はグッピー専門書として日本で始めて出版された本で、著者である和泉克雄氏はその第一人者であった。

 同氏は詩人でもあるため文体は一部独特であり、また「こだわり」をもって書いているので同業者に対し痛烈な言葉も時々でる。このことは「グッピー百科」のあとがきにおいて氏自身も述べていることである。

 この本の出版後同氏は、代表的なグッピーの本として、昭和45年に「グッピー交配の秘密」(緑書房)、昭和47年には「グッピー百科」(西東社)を著している。

 出版社である緑書房は観賞魚専門雑誌「フィッシュマガジン」を昭和40年から出版しており、熱帯魚界では古くから多くの関連本を出している出版社である。

 なお、古書界において昭和40年代の同氏の本は高価である。

 また氏は魚に関しては卵生目高やグッピー以外の卵胎生にも精通しており、「熱帯メダカ族入門」(東京書店)1985 は結構楽しめる本である。

 もう一つ氏の得意分野は水草である。今でこそアクアデザインアマノ(ADA)の天野尚氏が熱帯魚界の新境地として水草によるレイアウトに着目し広く普及したが、それ以前の水草本の出版物としてはヤマサキ水草園の山崎美津夫氏の「水草の世界」(緑書房)1978と和泉克雄氏の「水草のすべて」(緑書房)1968だけであった。

 実はもう一冊「水草園芸」 近藤龍雄 加島書店 昭和38年と言う本がありますが、熱帯魚分野ではなく園芸分野の本でした。もちろん熱帯魚用の水草も載っています。

 本書の構成の特徴は、前に述べた「こだわり」の現れだろうか、一つの章を6節と12節でまとめている。

【構成】
 ※本書では「章」はローマ数字、「節」は単にアラビア数字

表紙

序文
目次
 第1章 グッピーへの誘い
  第1節 はじめに
  第2節 グッピーの歴史
  第3節 グッピーの魅力
  第4節 さまざまな形
  第5節 品種
  第6節 日本とアメリカの違い

 第2章 飼い方の要点
  第1節 水槽
  第2節 水質
  第3節 水草
  第4節 水温
  第5節 酸素
  第6節 ろ過装置(ろはさんずいに戸)
  第7節 光線
  第8節 餌
  第9節 砂
  第10節 病気
  第11節 害敵
  第12節 共棲できる魚

 第3章 すばらしいグッピーの作り方
  第1節 すばらしいグッピーとは
  第2節 すばらしいグッピーを作るには
  第3節 改良種と純粋種
  第4節 純粋種の見分け方
  第5節 選別と除去
  第6節 処女雌
  第7節 純粋種の設定
  第8節 純粋種と品種改良
  第9節 色彩について
  第10節 劣性斑点
  第11節 出産についての注意
  第12節 すばらしいグッピー論

 第4章 グッピーの遺伝と法則
  第1節 ハーネル,ホイトニーの言葉
  第2節 グッピーとエンドウ豆
  第3節 優勢と劣勢
  第4節 グッピーとホシカメムシ
  第5節 単性雑種
  第6節 グッピーとヴェリフェラ
  第7節 突然変異
  第8節 グッピーとオシロイバナ
  第9節 もどし交配
  第10節 グッピーの尾びれとニワトリのとさか
  第11節 グッピーの特質
  第12節 禁じられた色

 第5章 グッピーの世界
  第1節 開拓者達
  第2節 グッピーと朝顔
  第3節 空港で生まれた三匹の子
  第4節 <グリーンネオン・キャッツアイ>
  第5節 レビステス・メランゾーナス
  第6節 他の属との雑種
  第7節 グッピーの同性愛
  第8節 やもめの出産
  第9節 テストフィッシュとしてのグッピー
  第10節 副業としてのグッピー飼育
  第11節 未来のグッピー
  第12節 一輪の花

 第6章 コンクール・その他
  第1節 コンクール
  第2節 コンクールの在り方
  第3節 コンクールの採点基準
  第4節 夢想と現実
  第5節 楽しい世界へ
  第6節 おわりに

口絵
本文
参考書及び資料
奥付

-----メモ-----
「グッピーのすべて」(東京書店)1995
「グッピーの楽しい飼い方」(東京書店)2002
  上記2冊は同じ内容

「熱帯メダカ族入門」(東京書店)1985
「熱帯メダカ族百科」(東京書店)1996
「熱帯メダカ族の楽しい飼い方」(東京書店)2001
  上記3冊は同じ内容

1963年=昭和38年
1967年=昭和42年
1968年=昭和43年
1970年=昭和45年
1972年=昭和47年
1978年=昭和53年
1985年=昭和60年

関連書

2008年7月31日 (木)

「ファンシーグッピー」 その6

第5章 各国のグッピー・ショー・スタンダードと審査基準
※細かく書かれていますが項目だけ列挙しておきます。

イギリス・グッピー協会(F.B.A.S.)
 タイプ
  ラウンド・テール
  スピアー・テール
  トップ・ソード
  ボトム・ソード
  ダブル・ソード
  コッファー・テール

  • 南ウェールズの抗夫の使用するシャベル「コッファー」に似た形をしている。ダイヤのエースの半分側に似た型とも言える

  ロブソン
   尾びれは一様に丸い。

 色彩
  グレー
  ゴールド
  ゴールド・レース
  ロブソン
  コッファー・テール

 雌雄の標準型
 雄のスタンダード
 雌のスタンダード

 ペアーでの出品
  以下の理由で認められていない。
   1,どの種類も類似している。
   2,雄の活動力が雌の行動を減退させる。
   3,採点に大きな差が生じる。

 グッピーの審査(審査の手引き)
  体型の重要性
  色彩

アメリカ・グッピー協会(A.G.A.)のファンシーグッピー・スタンダードと審査基準

  • デルタテール、ベールテール、ソードテールについて以下の内容が各々掲載されている。

    ボディ、背びれ、尾びれ、色彩

 その他の尾型
 自由部門に分けて審査

 雌のグッピー
  ボディ、背びれ、尾びれ、色彩

 色彩と血統
  グレー
  ゴールド
  アルビノ

 色彩のいろいろ
  ブルー、ブラック、レッド、グリーン、混合色。
  黄色や紫に対して特別な規格はない。

オーストリア・グッピー協会(OGG)制定のインターナショナル・ショー・スタンダード
 1,グッピー・スタンダード
  ラウンドテール
  ピンテール
  スピアーテール
  コファーテール
  ライアテール
  トップソード
  ボトムソード
  ダブルソード
  スカーフテール
  ヴェールテール
  ファンテール
  トライアングルテール

 2,ショー規則
  10項目が掲載

 3,採点基準に関しての一般的公表
  体長、体高、背びれ、尾びれ、色彩について何が審査対象か記述してある。

 欧米四カ国に於ける各採点表

  • イギリス(1955年)、アメリカ(1957年)、ドイツ(1962年)、オーストリア(1969年)

 日本に於ける採点表2例
  牧野信司氏提案(1967年)と中西けんじ氏提案(1969年)

あとがき
本書の編集に際して、T.F.H社刊行の下記の書を参考にした。

  アクセルロッド博士著:Guppy in Colur
  エメンス博士著:Fancy Guppy for aduanced hobbyist
  ハーネル&ウィットニー著:ALL about Guppy

  • 同時に、本書に使用されたカラー写真は、すべてアメリカのT.F.H社、社長のアクセルロッド博士の好意により提供されたものである。

    アクセルロッド博士並びにミラクル・ペット・プロダクト社の東洋地区支配人、木村尚二氏の助言と協力に負うものが大であったことは言うまでもない。ここに、両氏に心より謝意を表したい。

      May10,1969 編者 小幡哲司

この本の紹介はこれで終了です。

2008年7月30日 (水)

「ファンシーグッピー」 その5

第4章 ファンシー・グッピー繁殖技術と遺伝学的選択淘汰
        (付 ホルモンとカラー・テスト)

 繁殖のテクニック
  適切なる仔魚の処理

  • 若い雄と雌は焼くヶ月位で別々に分け、離された雄と雌の雅魚は、3~4ヶ月まで別々にして飼育する。

  優秀血統種の繁殖技術

  • 雌を早期に繁殖させると成長が遅れ、産む仔魚の大きさが小さくなり、一腹の数を減じる。

    ペアのみので交尾さすよりも、小さなグループを一緒に交尾さすのが望ましいと言われている。
  

成長の3段階

  • Kaufman氏がファンシーグッピーの育成に関し3段階を記述している。
    第1段階の「体の成長」は、4ヶ月で最終体長の70%に達し、8ヶ月で100%の成長率となる。
    第2段階の「尾の成長」は、わずか4ヶ月ですべての尾が出そろい、7ヶ月でその全長に達する。
    最後の「背びれの成長」は、大体7~9ヶ月で最高度に成長する。

    同氏はさらにショーグッピーの年令は、以上のことから9ヶ月を経たもの、或いはそれより年を取ったものを出品することが理想であるとしている。

  アルビーノ・グッピー(※アルビノ)

  • アルビーノは異性接合子(二つの異なった遺伝子をもつ雑種即ち雑色の親)として繁殖すれば最高の魚である。

    アルビニズム(色素欠乏症)は劣性で、その結果、アルビニズムの遺伝子は通常現れる魚によって運ばれ、此の遺伝子が両方の親にあるか、或いはアルビーノの雄のみがヘテロ接合体をもつ雌と交尾した場合、その半分或いは1/4の仔魚が、理論では、アルビーノとなって生まれてくることは可能である。

 遺伝学的な選択淘汰

  • 近縁交配では一度に一つ以上、或いは最高二つの特性をうまく選択淘汰することはむずかしい。

  同種交配

  • 2つの近縁血統の間でF1を使用して交配する(即ち第一世代の交配)と、次の子孫はどんな目的にも使用できない。代わりにF2(第二世代)に繁化が起こり、殆どの部分が使用不可能となる。

  ライン・リーディングかインブリーディング(※ラインブリーディング?)

  • ラインブリーディングはインブリーディングの薄れたタイプである。
    最高の仔魚は最高の親から生まれない。

  厳密な繁殖計画
  選択淘汰の制圧

  • 制圧を止めると野生に戻るということ。

  ファンシーグッピーの作出と固定とは

 ホルモンとカラー・テスト
  ホルモンの効用

  • 1 雌グッピーは色彩や模様の遺伝子を運ぶとされているが、外観で確かめることが出来ない。ホルモンを使うと魚の表面にこれら遺伝子(限性遺伝子)を確認することが出来る。

    2 ,雄のサイズを大きくしたり、雌のひれの色を増したりするのに半永久的な効果を示す。

  ホルモン2種

  • 1 錠剤ホルモンを粉にして乾燥餌と1対1の割合で混ぜる。

    2 水槽に直接投用する。水性の乳遊液ではたやすく溶解するが、油性ホルモンには少量のアルコールに溶解して使用する。

  ホルモンの適用

  • ※使い方が数値と期間で細かく書いてありますが、好ましくないので省略。

  ホルモン使用上の注意

  • 人間には非常に危険なものであることを忘れてはいけない。

2008年7月29日 (火)

「ファンシーグッピー」 その4

第3章 ファンシーグッピーの飼育秘決(訣の誤植?)
 どんなグッピーで始めるか
  専門家を捜す

  • すばらしい変わり種飼育展示している熱帯魚店、或いはすばらしい繁殖家達を探し出す努力をする。次に自分の要求を明確に伝えること。

 グッピー購入の注意
  熱帯魚店主と知り合いになる

  • 自分の飼育熱が高まり、趣味が進むにつれて、餌や、その他の日常必要品の購入する機会も多くなることを売り手は知り尽くしている。

    したがって、そのような大切なお得意先に印象等を傷つけることはできないはずである。

  購入後の注意として

  • ポリ袋と水槽の水温を合わせる。
    両方の水のPHには0.2以上の差があるか否か確認する。
    環境になれるまで24時間給餌を控える。

 グッピー飼育の基本事項
  (1)水槽
   理想的な水槽のサイズ

  • 38~76リットルで、3.8リットルの水当たり4尾以上の親魚を越えないことがポイントである。

    以下の表が掲載されている。
    NSマークの観賞魚用水槽寸法表
    NS-1(300*200*260)~NS-45(1800*900*900)

    トモフジの観賞魚用水槽寸法表
    YT-1(310*185*230)~YT-60(2400*600*900)

   (2)水質(PH、硬度、塩分)※本文は(1)と誤植
    適切なPHは

  • 殆どがアルカリ性の水で飼育繁殖されているが、ある有名なグッピー繁殖家はむしろ好ましい水質としてPH6.5~7.0が適していると主唱しており、最近では、一般的にいわれる事である。

    塩分と硬度

  • 3.8リットル当たり茶サジ一杯の塩を加えることも望ましい。
    中程度の硬度をもつ水がグッピーには最高といわれ、ドイツ目盛りで硬度6~10度が最適である。

    アメリカで評判のミラクル社製造のPHテストキットの写真掲載

    美しい水の管理

  • 週一度は必ず水槽の水を10%定期的に変えてやることをすすめたい。

  (3)温度

  • 大体23~27度の温度で最高の状態にある。仔魚はやや高めの温度で飼育し、数週間後には序(※徐)々に低めの温度にすると良い。

   水温の激変

  • 一度に3度程度の変化までは耐えられる。
    24時間で3~4度の変化では、時には病気や発育不良の原因にもなりかねない。

   必要な光

  • 一日12時間或いはそれ以上の照明が必要である。

  (4)水草と濾過装置
   水草と底面フィルター

  • ハーネル氏が推奨するウォーター・スプライトは水槽にも大いなる利益となる。

   適切なフィルター

  • 以下の水草の写真が掲載されている。
    ウォーター・スプライト、ナハスの一種(※ナヤス?、写真は今で云うブリクサsp・ベトナムに見える)、ハイグロフィラ・ポリスパーマ(※ポリスペルマ)、バリスネリア・スピラリス

  (5)餌と摂餌法
   グッピーの餌、グッピーには生餌、乾燥餌、グッピーの摂餌、幼魚時の摂餌
   効果的な活性炭の使用
   ゴードン博士の実証と正しい摂餌計画

  • Goedon博士は早朝期(※?)生餌を与えるか、そうでないかによって、グッピーの発育に驚くほどの相違が起こることを実証している。

    このことから、新しく産仔したての仔魚は、一日数回孵化したてのブラインシュリンプを与える。マイクロ・ワームを代用しても良い。

 グッピーの病気と治療
  (1)グッピーの病気の見分け方
  (2)病気の症状と治療法

  • マウスファンガス、イック(※白点病)、ひれ・尾ぐされ病、ベルベット病

  (3)グッピー管理面での死因

  • 水質の問題、餌による、酸素不足による、腐敗した水草、散布薬剤(殺虫剤)

 グッピーの定期的管理
  換え水の準備、摂餌のルーテン(※ルーチン)

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